ローコストで水質検査を行う技集

tst_ph_7
水質検査を利用すれば水の中の問題を可視化できて便利なので
海外ではもはや金魚飼育の基本ツールとなっている水質検査ですが
勘や経験にたよる昔ながらの飼育法が未だ主流の金魚飼育では
水質検査は高くて邪魔臭いというイメージが強いようです。
ちなみに熱帯魚や水草ではブログを拝見していると
信頼できるベテランの方々は皆さん検査薬を有効に利用されています。

そんな中ですが水質検査は問題が出てしまった時に
その原因が何処にあるのかをより正確に分析する事をサポートする強力なツールですので
より多くの金魚飼育者の方が当たり前のように使われる様になるように
普及を促進し、より安くより便利になる事を願いこの記事を書かせていただきます。

水質検査は高い
というイメージが強いですが
工夫次第、つまり安く手に入れて賢く使えば 
さほど高くないコストで実施できますのでその方法をご紹介します。

その前に

どのような方が検査薬の恩恵を受けるか?

基本的には金魚飼育者全員です。
特に水槽飼育&濾過装置で水を安定させている方なら
水質検査が教えてくれる水の状態は様々な判断をより正確に行えるので大きな恩恵があると思います。
特に急に金魚の調子が悪くなった時や死なせてしまった時、水質検査で異常が無いか確認する事で原因を特定しやすくなりますし 生きていれば正常化させるためのヒントになります。
死なせた場合でも再発防止の為の手を打つ事が出来るようになります。
具体的な使用方法は各検査の項目に書きますのでここでは割愛します。

例外的に
金魚鉢などで飼育して毎日のように全換水している方は
多くの場合、バクテリア関連の検査をする必要がないかもしれません。
(長期的に飼育されていればそれでもバクテリアは発生しますがそれに頼っていない場合)
しかしそのような方でも、強いて言えば 
塩素が抜けているか? >> 塩素検査
今日の水道水のpHは大丈夫か >> pH検査
くらいは 毎日水を換えていても検査していると更に安心です。

まずは安く手に入れる

チャーム というアクア関連のネットショップさんがよく特売を開催されています。
系列のお店はいくつかありますが値段が安いので本店がお勧めです。

(←)チャーム本店

ここのメニューの TOP > アクア用品2 > 水質測定・水合わせ
という場所に水質検査関連の商品が売られています。
目的のものが特売されていれば その時にまとめて買えば安く手に入ります。
僕は特売の時に
アンモニア検査薬は 1000円程度
6イン1(亜硝酸塩・硝酸塩など)は900円台で購入する事ができました。
どちらも2つ3つまとめて買いましたので今も在庫があります。
ただし、残念な事に最近は送料が無料になる金額の設定が上げられてしまい
この記事を書いている現時点では 3980円以上買わないといけないので色々な検査薬を混合で買う場合でないと送料が発生します。

※試薬の有効期限は大体3ヶ月~5ヶ月ですのでその期間に使いきれる量を購入してください。
安売りしていても、直ぐに使い切れない量を購入して期限切れの信頼性の低い製品を使うよりは、新しいものを必要な時に買うほうが結局はお金が無駄になりません。 以下のアイデアを使えば定価で購入しても低コストで試験できますのでこの点は十分にご理解のうえ購入量を決めてください。

 

前回のオールガラス水槽の時は記事の投稿直後に
記事に出てきた全ての水槽を 激安価格で特売されていたので今回も期待していますが
タイミングの問題もあると思いますので
特売が無ければ以下のような方法で単品購入してください。

実は、2日に1回検査している塩素の検査薬が先日無くなりました。
チャームさんだと送料を入れると割高になるので
仕方ないので最近は 単品で購入する時は近くのお店で買うか
基本的に送料が無料のアマゾンで買うようにしています。

(←)アマゾンドットコム

意外かもしれませんが送料が無料になることを利用すれば
やはりアマゾンが便利です。
ここではペット用品になりますが 水質検査で検索すると多くがリストになり出て来ます。
でも時々出ないものがあるので、目的の商品名が分かっていれば その名前で検索したり
メーカー名で検索して2重3重に探す必要があります。
※メジャーなものは、ほぼ どの方法でも出ますが、
 マイナーなものを探す際は上記のようにしてください。
※基本的に販売者ではなく発送者がアマゾンであれば送料は無料になる事が多いです。
 それ以外のケースでは多分、送料が発生しますのでご注意ください。

水質検査薬の品揃えや価格ではアクア専門のチャームにはかなわないようですが
単品で送料を払わなくて良い場合はこちらが安いですので使い分けています。

チャームさんの特売の更新は毎週木曜日だったと思いますので
次の木曜日までまって安くなってたらチャームへGO!
駄目なら アマゾンへGO! がお勧めです。

※上記の2例は単に僕が馴染みのあるお店の例で、最安値かどうか分かりません。
その他にも ネットを探せば安くて入手できる方法やお店は多くありますので
皆さんのベストと思われる方法で入手してください。

※ただし、この記事に出てくる液体の検査薬の中で
 セラのO2テスト以外はすべて封印がされていませんので
 中身が別のものや水で薄められていても判断できないと思いますので
 オークションなど個人売買の利用時はご注意ください。

検査薬の節約術

検査ストリップ

まず基本となる節約アイデアは飼育を始めた頃に水草水槽の達人の方のブログで学びました。
そのブログで水質検査の基本を学びましたが
その方がある日、急に節約術を思いつき紹介しておられました。

その方が思いつかれた方法は
非常に単純な方法で 検査ストリップをハサミで切り分けるんです。
最初は 半分でしたが そのうち 3等分にまでしておられました。

僕も早速真似しましたが 意外にも十分に読み取れました。
4等分は精度の問題で3つしか使えないことが多くなるので
それなら最初から3等分が気軽にできて良いと思います。

6in1 (亜硝酸塩・硝酸塩・pHを計測する) の例
pkg_6in1

この方法なら 25回分の検査ストリップを 3等分するなら
75回も計測できるので 1000円で購入したとすると
1回のコストが 13.5円ほどになります。
ちなみに普通に25回なら1000円で購入したら
1回40円です。

tst_strip
ここまでは既に多くの方ブログで紹介されていますので
ご存知の方も多いと思います。

6in1は 1本で6つの項目が検査できてお得ですが塩素は精度的に???なので
僕が確認しているのは 亜硝酸塩・硝酸塩・pHのみです。
しかもpHはより正確な液体の検査薬で確認していますので
事実上 亜硝酸塩&硝酸塩のみ確認している事になります。
しかも 一部の例外はあるものの亜硝酸塩は
水質管理を大きく誤らない限り単独で増えません。
アンモニアが先に出ます。 
・・・のでアンモニアを検査していればこれも確認程度の作業に終始してしまうので
僕の場合は 硝酸塩のみ測れれば良いのでこれも在庫が無くなれば別の商品に置き換える予定です。
でも僕のように多種多様な検査をするのはちょっと邪魔臭いという方にはこの6in1でスタートされるのがお勧めです。
朝の寝ぼけた時でも水に漬けて色を確認するだけですので
液体のように手元が狂って1滴多く入ってやり直しとかもありません。
ただし傾向として 液体のほうが読み取り間違いが出難くより正確です。
これは色で判断する検査薬の宿命ともいえる読み取り誤差に関して
液体の色の変化はストリップよりも読み取りやすい事などに起因します。

pkg_no23ph
また単独で確認したい場合は 同じく検査ストリップで
亜硝酸塩 800円程度
硝酸塩 1000円程度
もあり、これらも安い時に購入すればより経済的ですが
両者を必ず調べると言う方には 6in1がお得です。

※またこれらの検査薬には液体もありますので
 その場合は下記の方法を参考にしてください。

液体の検査薬

僕のお勧めはこちらです!

ここからは僕の一工夫ですが
実はこの考え方をストリップ以外にも応用し劇的に安く行えるようにしました。
例えば液体の検査薬でも等分すればいいんです。
しかも更に細分化できます。
ポイントは検査薬だけでなく飼育水も全て同じように等分する事です。

アンモニア検査薬
pkg_nh3

僕が使っているテトラのアンモニア検査薬は約25回分として販売されていますが
検査時に 
飼育水を 5mL 取り
第1薬を 14滴
第2薬を 7滴
第3薬を 7滴 入れます。
ちなみに これで25回計測できるので
1200円で購入したとして
1200 ÷ 25 = 48円 です

例えばこれを7等分すると
飼育水 0.7mL
第1薬 2滴
第2薬 1滴
第3薬 1滴
となり、 
25回分 x 7倍 = 175回 も計測可能になります 

anmonia_60_60_30

このときのコストは検査薬を1200円で購入したとしても
1200 ÷ 175 = 6.857・・ ≒ 7円 と劇的にお安くなります。

でも0.7mLを正しく量れないという方は倍にすると楽です。
その場合は
飼育水 1.4mL
第1薬 4滴
第2薬 2滴
第3薬 2滴
となり、 
25回分 x 7倍 ÷2 = 87回 計測可能になります 

このときのコストは検査薬を1200円で購入したとしても
1200 ÷ 87 ≒ 14円 とこれでも十分お安くなります。

※もちろん特売などで安く手に入れれば更に安くなります。

どうでしょう? これなら気にせずどんどん計測できちゃいませんか?
実際には毎日計測する必要は無く
慣れてくれば季節の変わり目や餌を大量に与え続けた時など
不意にアンモニアが蓄積されてしまうような可能性がある時に確認するだけなので1セット買えば長期的にカバーできます。

※この検査薬は結果が出るまでに20分を要しますのでご注意ください。

もし水槽が複数あり、朝の忙しい時間に2回3回と測る時間が無い場合は
2セット3セット買えば 専用の容器も 2本3本になるので これらを同時に利用すれば20分で複数の水槽を検査できます。

ちなみに・・・・
アンモニアは濾過バクテリアが居ればゼロになるものですが
処理が間に合わず どんどん濃くなると
濾過バクテリアが負けてしまい全く処理されなくなります。
これは
◆季節の変わり目でバクテリアが入れ替わる時
◆餌を与えすぎた時
◆糞が沢山出た時
などに起きやすく、経験上 5.0mg/Lを超えればもはや下がらなくなると思います。
これでも 徐々に上がる場合は金魚が耐えてしまうので
気が付いた時には 尾腐れや赤班病の重傷状態になったりしますので
上記のような条件の時に転ばぬ先のアンモニア検査で金魚ちゃんを守ってあげてください。
アンモニア検査 高濃度
▲気付かずに放置すると計測不能な青色が出る事があります。
 当然金魚には猛毒ですので良くありません。
(→)アンモニアは水に溶けていれば安全?それは間違いです。

anmonia_test_3
ここまで記事を読んでいただいた方は
僕の過去の記事を見ていただければ
何故 あのような写真の撮り方をしているのか?分かると思います。
液が少ないから斜めにしないと色が見えないんです。
anmonia15
最初の頃はブログに出すときだけ規定量の半分で検査して出していましたが
途中から(立ち上げ実験とか始めてから)もう無理!と思って1/7でそのまま撮影してましたw

《ちょいネタ》 
アンモニア検査薬の販売元はドイツのテトラですが
ドイツ人は日本人と並んで真面目でキチキチしていると言われますが
この検査薬の内容量は少し首をかしげるところがあります。
上記のように 規定量なら 
第1薬を 14滴
第2薬を 7滴
第3薬を 7滴
で使いますが
ボトルの内容量を見ると
第1液 17mL
第2液 6mL
第3液 10mL
どの液の量も他の液と上記のような比例関係にありません。
多分何か理由があると思いますので凄く気になります。
各液の蒸発しやすさの差とかまで正確に計算しての25回分なのでしょうか?
んぅ-ん、気になります。

pH検査薬
pkg_ph

こちらもテトラの商品を使っていますが
基本は50回分として
飼育水 5mLに対して
検査薬を 7滴入れて検査です。
tst_ph_color

上記と同じように 7で等分すると
飼育水0.7mLに対して 検査薬1滴で同じ結果になります。

tst_ph_proper_vs_opt
▲これが 初めて購入した時に確認した例ですが
正規の方法と 1/7で節約した方法で同じ色になっています。

通常は1100円で購入したとして
1100円 ÷ 50 = 22円ですが
1/7なら 3円
その2倍でやる場合 2/7でも 6円と激安なので
気にせず水道水も計測していただけます。

実はpHの検査はあまり意欲的には行ってきませんでした。
水槽を何時計測しても 7.0付近という経験が長く続いていたのが原因でした。
しかしヨーグルトなどを与えるようになってから計測は必須条件になったので今は頻繁に確認しています。
ある時に金魚が苦しそうに全員底で動かないのを見て様々な検査をして
pHが5.5と異常に低くなっている事がありました。
最初は餌が問題と思っていましたが、念のため確認した水道水が原因と分かりました。
あれ以来怖いので水を半分以上換える時は 水道水(汲み置き水)のpHと飼育水のpHの両者を計測しています。
上記のように 3円程度なら頻繁に計測しても気になりません。※個人の感想です

pHの検査は
◆長い間飼育水を換えていない
◆季節の変わり目
◆水道水の定期的なpH確認
◆生餌を与えている
など様々な状況で使います。
僕は仕事で酸性雨のpHを計測するのにもこの製品を使用しています。
ちなみに水道水のpHは7.0で固定ではなく年中変動しています。
夏場は5.5の時期があり本当に困りましたが
最近は7.5にまで上がり、これも安易に全換水など出来ないなぁと警戒しています。
プラ舟飼育などで大量に水を換える方は
知らないと金魚をpHショックで弱らせる事もありますので飼育水のみではなく
大量に換える時は水道水(汲み置き水)も確認しておくと安心です。

水道法による規定に関しての補足
金魚本に時々「水道水は中性なのでpHが7.0です」とか書かれていますが間違いです。
7.0の日もありますが、そうではない日も多くあります。
水道水のpHは水道法で5.8以上8.6以下と決められています。目標値は7.5程度に設定されていますが水道管を腐食するような、または人間が使用した時に身体に危険が及ぶような強い酸性やアルカリ性で無い限り調整は行われません。 ですのでpHが6.0とか8.5の日もありますので大量に水を換える時や導入時のデリケートな時期は確認してから使用すると安心です。

 

tst_ph_slant
▲先日 水道のpHを確認した時7.5が出ました。
こうなると酸性化が進んでpHが5.5とか5.0とかまで下がった水槽の水換えに注意が必要になります。
何しろ2.0以上の差がありますので1時間程度での時間差では怖いので
このような時は2,3日で完了するように毎日少しずつ換えて完全に慣れさせてからまた次の日に換えるようにします。
pHを計測してなければ 何も知らずに大量換えしていたところでした。

《追記》 この記事の投稿直前の水換えで水槽水がpH5.0になっていました。
ヨーグルトなどの影響で時々出るようになった値ですが 夏場は水道水のpHが酸性よりだったのでうまく行きました。
でも現在は アルカリに強く傾いていて 最新の計測で初めて 水道水のpH8.0が出ました。
こうなるとpHの差が3.0もあるので何段階で水換えすれば安全なのか分からないので安全策として10%/日で様子を見てみます。
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▲まさかの8.0がでてしまいその差が3.0と大きくなりました。

これで僕の地域の水道水はpHが5.5から8.0の範囲で変動している事になりました。
この結果を受けて
これまで知らずに水換えしてその直後金魚がおかしな泳ぎ方をしていたのは
もしかすると pHも原因だったのかも・・・と思うようになりました。

大量水換えを頻繁にされる方は是非調べてみて下さい。

また検査ストリップも販売されていますが
tst_ph_stick
このように比色が少し困難な事や結果が出るまでに60秒間流れの無い水に浸しておく必要がある点が使用していて邪魔臭かったです。

pHを測るのに流水はNGなのでグラスに入れて60秒後に読みます。邪魔臭いです。
pHを測るのに流水はNGなのでグラスに入れて60秒後に読みます。邪魔臭いです。

子供みたいな感想を正直に書きますと
液体の検査薬のほうがカラフルで楽しいです。

塩素検査薬
pkg_cl

同じように 塩素の検査も 2滴で行いますが
採取する飼育水を半分にすれば 1滴で検査できるので 同じく回数が倍に出来ますが
塩素検査は スドーのものが1000円で100回測れる為、
1回のコストが 10円と、さほど高く無い事と
かなり微量の塩素が残っている場合は横からでは透明に見えるので
上から見る必要があります。
この時 半分の量ですと色の濃さも半分になるので判別し難いので
僕はこの検査は 微妙な量を確実にゼロか確認する時は 規定量で行い
普段の 大まかな検査は 半分で行っています。
こちらも
◆季節の変わり目
◆温度が急に変わる時
(特にインデアンサマーなど急に温度が上がる時)
などに水道に多めに塩素が入れられるようですので
そのようなタイミングで きちんと塩素が抜けているか確認すると安心です。

ちなみにこの記事内で紹介している例なら
塩素と溶存酸素の検査の2つは 色の濃さ で確認
それ以外は 濃さではなく 色相(赤とか青とか)で確認
する方式です。
色相は色そのものが違うので上から見ても横から見てもOKですが
濃さで判断するものは 正しい方向から見る事が重要で
使用する容器の形状や大きさも影響します。
tst_cl_1
▲このように横から見て色を比べますが
tst_cl_2
▲塩素を限りなくゼロとしたい場合は横からだと透明に見える例でも
tst_cl_3
▲白い紙の上に置いて、上から見れば 未だ少し残っている事が分かります。

僕は塩素の検査はより厳しく見られるこの 上から確認 を実施して少しでも黄色い場合は半日でもエアレーションを続行しています。

溶存酸素検査薬
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少し高度な技が必要なのが 溶存酸素の検査です。
o2testkit
▲検査キットには大きな円筒の容器が付いてきます

ranchu_dead_o2_oranda_tank
▲これで検査すると溶存酸素に比して沈殿物が構成され それを上から覗く事で
積層された沈殿物で濃さが違う事を利用して酸素の量を調べるという原理です。

ですので これは上から見る事が必須で そうしないと誤差が出るので単純に量を減らすわけには行きません。
また酸素を測るため、容器いっぱいまで満たさないと空気(酸素)に触れて誤差が出ます。
そんな悪条件ですが この検査薬は国産ではないので他のものよりも高価な為 何とかしようと色々アイデアを模索して ほぼ使えるレベルになったのが以下の方法です。

アンモニアの検査薬についてきた検査容器を使います。
これなら上まで飼育水で満たして蓋をすれば空気をいれずに測定できます。
規定の容器より少し高さが低いのでこの分すこし誤差が出ますが
比較実験では ほぼ同じ数値が読み取れたので大まかに調べる時はこの方法で節約しています。
規定の容器は 60mLの飼育水が入り 高さが 8.5cmですが
僕はアンモニア検査薬の容器 (20mL、高さ 7.8cm) ・・・約1/3の容量で代用します。
理想は高さが 8.5cmなら 全て1/3で検査しても高さは同じなので上から見た時の濃さも同じになるのですが
アンモニアの検査容器でも殆ど同じように読み取れた事、
4.0mg/L と 6.0mg/L の違いは明確に区別できた事から
余ほどの精度が必要な場合以外(つまり 普段の確認検査など)はこの方法で節約しています。
規定の容器なら
第1薬6滴 & 第2薬6滴ですが、
この方法なら
第1薬2滴 & 第2薬2滴で
済みます。

コスト的には少し高く
通常、2200円ほどとして
何回分か良く分かりませんが15mL なので粘性による差異は無視して約300滴とすれば 1回6滴消費で計算すれば 50回分くらいと思いますので
規定の容器で行えば 2200 ÷ 50 = 44円/回
テトラの容器なら その3倍として 2200 ÷ 150 = 約15円/回 と少しお安くなります。

o2_afternoon

まああまり高頻度に検査を必要とするものではないので溶存酸素に関しては不要な方のほうが多いと思いますが
◆過密飼育している方
◆大きな金魚を飼育している方
◆エアレーションが弱い、細かな泡で心配な方
などは気になる検査項目かもしれません。

※ どの検査に関しても
  僕の場合は、このような簡易検査法で問題なく確認できていますが
  ここの紹介している方法は どれも正規の方法ではない為
  より正確な値を確認すべき時は正規の方法で検査してください。

最後に
この記事は昔に一度書いて没にしていました。
このアイデアを公開するのは何となくメーカーさんに悪い気がしていたからです。
でも最近は検査ストリップのレビューなどに ハサミできる方法が大量に書き込まれているので、もはや誰もがハサミで切ることを知っておられる状況なのと
「それで安くなるなら使ってみよう」 と購入をされているケースもあるようなので
高いと判断されて誰も買わないよりも、このような方法で 
より多くの方に普及したほうが結果的には良いことだと思うようになり公開する事にしました。
これを期に一人でも多くの方が水質検査を試してみようと思われると嬉しいです。
最初から全ての検査を入手して調べる必要はありません。

 

“ローコストで水質検査を行う技集” への 10 件のフィードバック

  1. いつも記事を楽しく拝見しています
    私も京都なので水道水のpHが気になり早速pHの検査薬(記事の液体のもの)を購入し検査しました
    記事の方法ならコストを気にせず何度でも検査できますね
    検査すると水槽は6.5で水道水は7.5でした
    これってこのまま水をかえたら危険という事でしょうか?

    1. キンキンさん こんにちは。
      記事に書こうと記録をとったり写真を撮ったりはしたのですが
      未だ色々と調べたり観察してからでないと書けないので簡単に現在わかっている事を書かせていただきます。
      ◆pHが5.0から7.0に上昇する程度なら僕の金魚は全く問題がありませんでした。
      ◆金魚は皆稚魚ではなく、体長3cmより大きく体格もしっかりしています。
      ◆弱っているとどうなるか分かりません。
      前に読んだ本に弱っている金魚は急激な水質変化で死ぬことがあると書かれていました。
      これがどの程度をさすのかは分かりません。
      でも実際に稚魚とかが水換えで死ぬこともあるようですのでこのような場合pHのジャンプがどの程度までOKかは分かりません。

      元気でそこそこの大きさがある金魚なら上記のように5から7.0へのジャンプを1日で経験しても少しも問題は出ませんでした。
      むしろ酸性のきつい5.0から中性の7.0になり元気に泳ぐようになりました。
      (pH上昇なので念のためアンモニア検査しましたがアンモニアはゼロです。)

      金魚のサイズや状態、また、どのくらい水を換えようとされているか分かりませんが
      心配ならまず半分だけ換えれば水換え後に7.0になるのでそれで様子を見て問題なければ2日後くらいに全て換えて7.5になっても問題は無いと思います。

  2. 金魚部さま、こんにちは。
    検査キットのお得情報、ありがとうございます!
    やはり水槽の中がどうなっているのか気になり、とうとう6in1を買ってしまいました。
    しばらく6in1で慣れたら、金魚部さまお勧めの液体検査キットを買ってみようと思います。
    以前コメントさせていただいた、デメタンのその後ですが白点病かと思っていたのが、どうやらツリガネムシ病らしく、メチレンブルーではなかなか良くならず…とりあえず食欲はあり元気なのと、長期の減食で痩せてしまったので、今は水槽に戻して様子をみています。
    さっそくデメタン水槽の水質を検査したところ、硝酸塩が高く(100mg/l)、半分ほど水換えして50mg/lほどに下がりました。コケや水草が硝酸塩を消費してくれるということですが、コケがなかなか生えてくれず、水草を少し多めに入れて様子をみているところです。

    1. デメタンままさん こんにちは

      そうでしたか。6in1は朝の時間の無い時や寝ぼけている時にも失敗無く測れて安心ですね。
      僕は記事のような節約術で1回のコストが安くなったことや、検査の精度から液体に移行する事になりましたがどちらも使い分けるとより良いと思います。

      デメタンがツリガネムシ病というものにかかったそうで大変ですね。
      僕は経験が無いので分かりませんが早く撃退できるといいですね。
      金魚さえ元気なら大丈夫と思いますが、そろそろ冬に向けて水温が下降し始めたり乱高下するかもしれないのでご注意ください。
      硝酸塩は薄く保つのが重要だと実感させられた1年でした。
      今年は現時点まで転覆病になった金魚ゼロ!
      100匹近く居るのでかなり優秀な結果になりました。

      硝酸塩が苔で消費されるのは 苔が出来るときが大きいですね。
      それ以降も成長が続けば消費も大きいと思いますがある程度で成長が止まるとその後は蓄積する事もありますのでその場合は人為的に排出する事が最も簡単なので 水換えになりますね。
      僕も苔とか水草とかで消費させてバランスを保てると思っていましたが現実は一時的にはできるのですが、それを持続する事はとても難しいと思い知らされました。
      これらで消費させるには、これら自身を永遠に成長させる必要があるので、太陽に当てたり温度を適温にしたりと今後は徐々に難しい条件になるかもしれませんが置き場所などの条件によってはうまく行くかもしれませんのでがんばってください。

      僕は硝酸塩が溜まった場合は全て外や室内で生産している藻や苔の増殖用のタライに入れます。
      そうすると天気の良い日にグングン成長してくれるので直ぐにハサミで切って一部はそのまま金魚に食べさせます。(どの金後も新鮮な藻より少し時間が経過して沈むようになったほうが好きですが入れておけば誰かが食べてくれるので朝には無くなっている事が多いです。)

  3. 金魚部さま、こんばんは。
    この検査薬の記事は毎日の検査に活用させていただいています。

    最初は6in1,アンモニア検査薬だけでしたが、いろいろ読んでいるうちに、結局記事に載っている試薬すべてそろってしまいました^0^

    お高い溶存酸素検査薬ですが、金魚部さまの酸素関連の記事を読んでから、我が家の出目金たちの水槽の酸素は大丈夫なのだろうか、今は夏だし・・・と気になって最近購入。

    それで実際やってみて気になったのですが、薬を落としてからどの段階で上から覗き込むのでしょうか???・・・説明書では、振ってそのあと蓋を開けて、とあってアンモニア試薬のような、「○分待つよう」みたいな指示はありませんよね。この通りにやると、白っぽく濁ってよく見えないですし、かといって完全に沈殿するまで待つにはかなり時間がかかるし・・・と、確認の段階がよくわかりません。。。>”<

    金魚部さまは、どのくらいで確認なさっておられますか?

    1. blackmoorsさん こんばんは。
      あの溶存酸素の検査薬の説明書・・・一言で言えば

      謎だらけ

      ですよね。
      僕も最初物凄く悩みました。
      商品名で何度検索して使い方に関して語っている人が居ないか探したことか・・・
      書いている通りにすると、試薬を計12滴も入れている間に確実に溢れるし・・・
      空気を入れずパンパンで蓋して振っても中身は全く動かないし・・・
      最初は何度も測定して毎回結果が 4mg/Lだったので
      この試薬大丈夫かなぁ・・・とも思いましたが
      秋くらいからバラエティにとんだ結果が得られるようになりました。

      で本題ですが、僕は入れて数秒後にはカラーチャートに載せて見ています&必ず撮影してます。
      入れてすぐに明らかに化学反応的な事が起きてその後は変化しません。
      ということで試薬が飼育水と反応したら(色が出たら)直ぐにみています。

      >白っぽく濁って
      確かに完全に沈殿する事には中身は透明の飼育水と茶色いモロモロ物体に分かれてますね。でも色は確認できませんか?

      これが最近検査した結果ですが
      まだ濁った時に撮影してます。
      色の濃さがテスト結果として重要なので必ず上から見ます。
      その結果の色の濃さは 濁っている最初も、沈殿し綺麗に分離している後半も同じはずです。

      ▲完全に沈殿した場合このようになりますが
      上から見たら濁っている時と同じ色のはずです。

      ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
      このご質問を受けて
      確認実験を実施しました
      ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

      ご覧頂いているのは検査のために
      試薬を混合した直後(左)

      時間を経過させて沈殿させた(右)
      同じものの時間経過に関する比較です。
      このように沈殿の前後で横から見た印象は変わりますが上から色の濃さを読み取る分には殆ど同じ色に見えます。

  4. 金魚部さま、こんばんは。
    確認実験までしていただき、ありがとうございました。

    あの説明書見て悩んだのは私だけではなかったんですね。私もネットで調べたりしましたけど、あまり使ってる人いないんですかね。。。*_*

    濁っていても色が見えるかという点ですが、白濁りは深い深い霧のようで、その先の沈殿物は、4なのかっ、4にみえてしまうだけなのか??って感じで、イマイチ正確に判断し辛かったんです。

    ですが昨日の実験結果からすれば、薬を落とした直後でも沈殿させてからでも、どちらでも結果が変わらないのなら、よっぽど急ぎでない限りは少し沈殿させてから見てみようと思いました。その方が濁りが薄くなって見やすいので。・・・今朝早速やってみたところ、5か6かといった色合いでした。とりあえず大丈夫そうです。

    溶存酸素ですが、エアレーションの強さと水流との兼ね合いが難しくて課題です。うちは出目金たちなので、余り水流には強くないと思うので。水作エイトはSでも結構水流ができますよね。たとえメーカー推奨のエアの強さであっても。30センチ水槽飼いの時から調整に苦労してました。今45センチ水槽ですが、最近底面ろ過を始めました。コトブキのボトムフィルターですので、エアリフトした水が上から排水されるので、水面をかなり揺らせることができています。ボトムフィルターが底面積の半分しかないので、残り半分は止水域になりそうで怖いので、エアレ+底面ろ過として水作フラワーを埋め込むことにしました。やはりエアレの強さと酸素と水流とのバランスが難しいような・・・。水作エイトとの戦いは続きそうです>_<

    1. blackmoorsさん こんばんは。
      まず最初に追加情報です。
      試薬を入れてからあまり時間が経過すると色が濃くなることが分かりました。

      ▲約1日経過した沈殿物は色が黒のようなこげ茶に変わりました。
      沈殿させるのは 長くても数時間程度と、ほどほどの時間経過に留めておいて下さい。
      あまり放置すると変色するようです。

      水流を気にする場合のエアレーションは大変ですね。
      >水作エイトはSでも結構水流ができますよね。
      >たとえメーカー推奨のエアの強さであっても
      メーカー推奨の強さをご存知とは水作マニアですねw
      僕も昔動画を見て「こんなんで大丈夫なの?」と思いました。
      プロにも愛用者の多い水作エイトですが金魚屋さんや問屋さんで
      メーカー推奨の強さで使用してるの見たこと無いです。
      皆さん 数倍以上のパワーをかけて使用されていると思います。
      先日、大和郡山市の問屋さんに行った時なんかは
      ゴボゴボゴボーーーォって何メートルも離れた場所から聞こえるほど
      強烈なエアレーションをしていて水中で水作エイトが踊っていました。
      完全に間違った使い方ですが、金魚にはとても良さそうに見えました。
      ろくな濾過装置も無く90cm水槽に金魚がびっしり入れられてましたが死魚も無く健全に見えました。
      この時期は特に溶存酸素量が増やしにくいので大変ですが
      問屋さんのような管理のテクニックが無い僕は
      過密飼育にしないようにして問題を回避する事にしています。

  5. こんばんは。たびたびのコメントですみません。
    検査薬の放置の件、教えてくださりありがとうございました。
    毎朝朝一番にアンモニアチェックをしてますが、酸素チェックをやるときはその時同時に行っていこうと思います。

    この記事のコメントではありませんが、デカブツちゃん、皆さんおっしゃいますが、ほんとに見事ですね!まるで、ストレートサラサラヘアーの女優さんが髪をなびかせてるシャンプーCMみたいーっ!!とため息がでてしまいます^0^。金魚部さまの写真は、金魚たちのユニークな表情がいっぱいなので、家族で見て楽しんでいます。

    1. blackmoorsさん こんばんは。
      いえいえ、放置していたものを見たら黒くなってたのでお知らせしておかねば!とおもいました。

      >ストレートサラサラヘアー
      いえいえ、暴れたおすので枝毛てんこ盛りですよ。

      金魚はどの種類でも少しの光を透過させるだけで、ヒレの部分に綺麗なグラデーションが出ますので それをライティング(この場合は白レフ)で強調するようにして撮影しているだけです。
      僕はチャリコや更紗よりも 単色が好きなのですが
      その理由はこのような特徴が際立つからなんです。
      模様があるとどうしても人の目は模様に注目してしまう傾向が強いので、邪魔になります。
      シンプルにヒレの美しさや動きのダイナミックさが表現しやすい単色が好みです。

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