【金魚の目に血がたまる】アノキシア(低酸素症)

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▲ノーマル状態です。
アルビノなので最上層に色素がありません
よって、目は素の色ということで赤です。
この赤いのは病気ではなくアルビノの普通の状態の色です。

以下は1年前に起きた問題ですが、最近再発させてしまいました。

最初に金魚と酸素ですが金魚は酸素が無くても24時間から36時間ほどは生きられるとされています。
しかし、酸素がない状態ではエラなどの細胞が壊死したり、別の問題をわずらっていれば酸欠がとどめをさしてしまい死亡します。

アノキシアとそれが起きる要因

そんな中、死なずに耐えた金魚の中で起きるのがアノキシアと呼ばれる酸素欠乏状態で、目からの充血、悪化すれば目の玉の中に血が溜まるというとても怖い見た目になります。 この酸素が足りなくなる状態はpHが低いと促進され、時にpHクラッシュ(急にpHが下がる)によって悪化する事もあり、最悪の場合は金魚が死ぬ事になります。
まとめますと
◆pHの急激な低下
◆pHが低すぎる
◆エアレーションが不足
◆水面の流動が不足
◆ポンプによる水流が不足
◆直射日光による急激な温度上昇
これらが単独または組み合わさって引き起こされる問題です。

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▲専門誌では普通の金魚の例でしたので目に赤マジックで点をつけたような模様が出来るだけでしたが、目の玉が大きい出目金で起きるとこのようにとてもグロテスクになります。
この記事の下のほうに口が奇形の稚魚の写真がありますがその目が赤いのが普通の目の金魚に起きるアノキシア例です。

また発症には個体差があるようで、同じ条件でも他の魚は全く発症しないし、弱りもし無い事がありました。

ケーススタディ:アルビノ出目金に起きた例

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▲このように目の玉の中に血が溜まります
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▲上から確認すると目が大きく腫れて肥大化しているのが分かります。

※以下は最近起きた2回目(再発時)に確認した条件です。
 1回目はこれより遥かに過酷な条件だったと思いますが
 写真以外の記録が見当たらないので
 現在は2回目の条件のみになります。

事故が起きた条件 (無関係と思うものも全て列記)
◇ランチュウ用60cm水槽+自作水中ポンプ濾過装置
◇40Lに4匹(アルビノ出目金3匹&黒ランチュウ)
◇通常1週間に1度は換えていた水換えをこの時は遅らせていた
◇水槽を直射日光が当たる場所に設置
◇その日は数日振りに天気が良く高温になった
◇事故当事のpH=6.0 (対応後の現在は7.5)
※相変わらず水道水のpHが異常に高いため7.5まで上昇しました。
◇水温は最高が31.5℃(前日(未計測)より2度ほど上昇したと思われます)
(ちなみに室温は5度以上の上昇)
◇アンモニア ゼロ
◇亜硝酸塩 ゼロ
◇硝酸塩 50mg/L
◇エアレーションなし
◇水面流動 水中ポンプによる
(事故当時は流動が弱く設定されていました)
◇溶存酸素量 4.0mg/L

もともと餌は人工餌とアカムシのみを控えめに与えていたので水質は安定していました。
pHクラッシュを疑いましたが大して低くないので微妙です。
最近は水道水のpHが高い事は分かっていたので
pHを下げることが確認できている
◆ヨーグルト、柑橘系果物(オレンジ、グレープフルーツ)
などは与えないようにしていました。
※ブドウのいいのが入手できたので少しだけ
 金魚全員におすそ分けしましたが それは1ヶ月以上前です。
 それ以降は酸性に急激に傾く餌は与えていません。

今回は温度もpHもアンモニアもどれか1つが大きく問題値を示しているわけではないので、原因の特定が出来ません。
複合で問題化したのかな? と思うくらいです。
強いて言えば溶存酸素量は6mg/Lを維持したいところですので
幾ら金魚が小さい固体ばかりといっても4.0mg/Lは低すぎる数値でしたがこれ単独でで目に血が溜まるのか?と思ってしまいます。

もしかすると、マツカサ状態や尾びれに出る充血(ブラッドストリーク)と同じで、一度出てしまえばその後は少しの問題で簡単に出るようになる・・・のなら今回の発症は十分に納得できる範囲だと思います。 昨年初めて出たときはアノキシアに関して知識がなく 水質悪化>バクテリア感染 と判断して済ませていました。

治療方法

もし金魚が弱っているようなら塩水浴で回復させるのが安心ですが、通常は濾過装置や水質を確認して正常な範囲なら軽い水換えていどで様子を見るのが一番安心です。
ここで注意点は2つで
◆溶存酸素は十分か?
足りないようなら水量を増やすとか、金魚を別の場所に分け移すとか、エアレーションか水面流動の強化をするのが良いです。
◆pHは過度に酸性化してないか?
コレが一番怖いのですが、酸性化がきつい場合は時間をかけて中性に戻すのが安心です。
コレまでの経験で多少急激なジャンプでもそれが中性に向かう方向なら金魚は問題なく耐えますが、弱っている金魚の場合は念の為時間をかけて水をあわせるようにpHを正常化させるのが安心です。

この問題が出たときは数日で死ぬのでは?と思いながらも餌は食べるし糞もモリモリ出すので塩水浴すらする事無く、何時ものように濾過装置を確認し軽く掃除してから水を大量に換えて様子を見ました。
結果、元気を失う事無く1ヶ月ほど経過したら中の血が減ってきている事が確認でき、そのまま治りました。
死ななくて本当に良かったと思ったものです。

でも、当時は原因も病名も分からず 何だったんだろう・・・ と思うだけで (もしかすると怪我なのか? とまで思ったりして) 予防策も何も出来ませんでしたが、その後偶然専門誌で目から血が出る話を読みアノキシアという名前を知りました。
先日再発した時には知っていたので、心当たりを調べましたが結局 コレ!という原因は見つからず目の前に被害魚が居るという状態になりました。
被害魚は今も元気に泳いでおり弱る傾向は見せていませんが2回もこのような酷い状態にしてしまい本当に申し訳ないです。

実は黒ランチュウが問題で出目金を突きたおすので時々3匹とも尾がボロボロになります。
最近は中の1匹が黒ランチュウより大きくなったのでこの1匹だけは襲われなくなりました。
より条件の良い水槽に移してやりたいのですが、餌を取る能力が低いので結局アルビノ&黒ランチュウチーム以外に移動できません。
3匹とも目があまり見えないようですし、鼻もイマイチなのでよく餌の真横を通過してしまいます。
だから稚魚にも負けると思いますので他のチームには移せません。

実は前回は太陽光が当たらない場所で起きたので 雑菌の繁殖を疑って現在は太陽光の当たる最も良い場所に設置してますが、アノキシアに関する全貌が分かった今となっては温度上昇は必ずしもプラス要因ではないので、温度上昇しない場所に移動するほうがより良いのか?と悩んでいます。

そして・・・・

ケーススタディ:2年前に過密飼育の稚魚に起きた例

※※2年の時を経てようやく原因が分かりました※※

▲普通の目の金魚にアノキシアが起きた例
※口は生まれつき奇形ですが本件とは無関係です。
2年前の稚魚飼育で アンモニア中毒を出した時、被害魚の何匹かの目が赤い事に気が付きアンモニアとの関連性を疑っていましたが、これもアノキシア、つまり過密すぎて酸素が足りなかったという事になります。 エラまくれ同様、過密&低酸素で起きる問題はあまりに多いので注意していこうと思います。

ここからは被害にあったアルビノ出目金がウチに来た時からの記録です。

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▲到着時の身体測定
この時点でも分かるように目の玉の中の目が凸の状態です。

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▲他の2匹のうちの1匹の写真です。
他の2匹はこのように普通です。

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▲被害魚は問題が出てから更に凸が目立つようになりました。
これは1回目にアノキシアが出て完治してから撮影したものです。

このようにこの1匹は(後遺症なのか?)特に目に問題があるので今後も同じ問題が出やすいかもしれません。
今回は濾過装置の水面流動が弱い設定になっていた為 溶存酸素が低くなりましたので今後は強い設定を維持するように注意すると共に大きな魚と同じようにエアレーションも追加しようと思います。

「【金魚の目に血がたまる】アノキシア(低酸素症)」への10件のフィードバック

  1. 出目金に良く起こる症状としてわたくしも以前から何なんだろうと思っていました。
    幼い頃、黒出目金を縁日で掬って10年以上飼育したことがあり、途中このアノキシアになったような記憶があります。
    これは出目金特有の病気だと思っていたのですが、他の目の金魚にも起こるのですね?存じ上げませんでした。

    ところで信じる信じないは金魚部さん次第ですが、先述の黒出目金は4cmほどの若魚で迎え、60cm水槽にてリビングで色揚げ飼料のみで育てたのですが、途中から漆黒の出目金が金に変わったんですね。
    小学生~中学生までの記憶ですから思い出は鮮明ではないのですが、黒出目金が金色(赤みがかったオレンジ)になることってありますでしょうか?
    もしかしたらあれは親がわたしが知らないところでその出目金が死んでしまい、子を悲しませまいと同等サイズの金色出目金を入れておいただけかもしれません。
    *子供の記憶ですから、途中少しずつ変化(黒→金)していった記憶は曖昧です。
    今から思うとアレは何だったんだろうと思います。
    金出目金はその後ずっと生きて死ぬまで金でした。

    1. オアナーザさん こんばんは。

      >黒出目金を縁日で掬って10年以上飼育した
      >ことがあり、途中このアノキシアになったよう
      >な記憶があります。
      > これは出目金特有の病気だと思っていた

      考えてみれば、僕は出目金というものを 病気になるほどの期間飼育した事がありませんでした。 子供の頃からアルビノトリオを迎えるまで出目金は直ぐに死んでいました。
      この問題を経験されている方が居られるとは意外でしたし、それがオアナーザさんというのも意外です。
      >他の目の金魚にも起こるのですね?
      他の金魚は マジックの赤でいたずらされたような感じで出目金のようなグロテスクな血溜まりにはならないようです。

      >信じる信じないは金魚部さん次第ですが、
      >漆黒の出目金が金に変わったんです

      これは金魚の場合は良くありますよ。

      ▲最初はこのように黒いチョウビでしたが


      ▲色々ありましてこんな色になりました

      残念ながら死なせてしまいましたが泳ぎに馬力のあるカワイイ金魚でした。
      この金魚のおかげで転覆病の治療の糸口が見つかったので今も感謝しています。

      話がそれましたが、金魚の黒はピグメントではなく最外層にあるメラニン細胞が作る色です。
      これは突然透明化する(消失する)運命なので黒い金魚は言い換えれば 今日明日にでも金色(赤)になる可能性を持っています。
      また赤い色も色素(ピグメント)で色が抜ける性質を持つので赤い金魚も 今日明日にでも 白くなる可能性を持っています。
      また逆に白い金魚に後から色が入る例もあるそうです。

  2. ▲色々ありましてこんな色になりました
      ↑
    金魚部さ~ん、ツボにどんぴしゃですぅ~。
    お腹が痛いですぅ~~。
    (*≧m≦*)プププ

    1. あ゜。。。そんなつもりぢゃなかったんですよ・・・本当に。
      普通の文章のつもりで書いてました。汗

  3. 我が少年時代にお祭りの金魚掬いで得た出目金が今回の記事のような症状を発症した時の記憶は鮮明に覚えています。
    しかしながら目玉の下部に血が溜まっている症状に対してなんらかの対策を講じたワケではなく、いつの間にか完治していました。

    金魚の黒はメラニンなんですね。
    だから鹿の子模様が出ていたのに飼育しているうちに消失したりするのですね。また、尾の色彩も飼育と共にかなり変化する個体がいますね。
    金魚の色揚げ飼料に配合されているのは赤みを揚げるだけのカロチノイドでしょうから、この物質を配合しないで給餌したザリガニが青くなるのと同じでしょうか。
    熱帯魚の話ですが、栄養が極端に少ない酸性の水質に棲む魚は青みが強く綺麗な魚が多いです。
    わたしはこれをヒントに爬虫類で青みを強くする給餌、逆に赤みを強くする給餌を行ない、ある程度の成果を得ました。青みが強くなったアオダイショウ。赤みが強くなったサバンナオオトカゲetc。
    その給餌をストップすれば元に戻りますし、もちろん遺伝もしないように思えますが、繁殖してF1を取ると親の形質を多少受け継ぐのか、青みはやや遺伝したように思います。

    一部虐待と思われるかもしれませんが、金魚で何か出来たらなっていつも思います。意図的に色彩を操作出来たら面白いかなと。

    1. オアナーザさん こんにちは。
      色々と取り組まれているんですね。
      特にpHに着眼した取り組みは興味深いです。

      金魚の場合は餌や環境によって色の濃さや発色のよさが変わることは判明してますが、色相を自由にコントロールする方法は聞きませんね。
      また金魚は既に
      赤・白・黒・茶・青・レモン・アルビノ・ゴールド・カッパー・シルバー・ブラックメタリックなどかなりの色の種類が居ます。 中国系には更に多くの色が居るようです。

      個人的には昔ながらの 赤や白や黒の単色がもっとも好きです。
      なんか一目見て金魚と分かる色や形をしていると安心しますし、そういうのが雑誌やTVなどの片隅に映るだけで反応してしまいますw

  4. こんにちは、金魚部さん。

    酸素って難しいですね・・・過酸素でも低酸素でもダメで。
    酸素に限らずですけど、金魚の環境を整えるのって難しい。

    フラフラちゃんこそ睡蓮鉢ですけど、他の子達は水槽飼育なので
    60㎝水槽の楽々~をつくづく実感します。
    水槽が安定しているからこそ、存分に手をかけられるんですけど
    でもフラフラちゃんのおかげで日々甘えずに
    水槽も管理できているのかな?って最近ふと思いました。

    あっ!もちろん
    金魚部さんのアドバイスが一番ですけどぉ~~!! ^m^
    低酸素に酸欠に、気をつけますね。

    1. 蓮茶さん こんにちは。
      酸素といえば先日 黒オランダの水槽(現在水作エイトMのみで維持 アンモニア等の水質パラメータは全て合格範囲)のエアーが弱くて溶存酸素は大丈夫かな?と検査したら色が4と6の間の5.0mg/Lしかなくて あわてて1台の濾過装置を空のままエアレ用の水流を起こす為だけに追加しました。 次の日の事ですが、弱かったエアーが完全に停止していたのを見て ヒヤッとしました。 水面に水流を作る装置を足してなければ黒オランダの2匹が死んでいたかもしれません。(24時間は無酸素でもと言われますがそんな楽観視も出来ないので・・・)

      溶存酸素は温度が上がれば低くなりますが、水が古くても、pHが低くても低くなるので60cm水槽で安定しているからと水換えを遅らせると極度に低いことがあります。 上記の例でも最低でも維持したい溶存酸素量(6.0mg/L)なかったので念のために水を半分換えておきました。 そろそろ溶存酸素が増えたか確かめようと思っています。

      本当に金魚の飼育が難しいのは1年(365日)のうち360日最高の状態でも、たった数日問題に気が付かず放置すれば5日もあれば死なせるケースがあるという点です。 だれでも少し勉強すれば何とか育てられる初心者にも安心の強い魚である反面、それを何年も事故なく維持するのは本当に大変ですよね。 プロの方でもお店に行くと時々死んでプカプカ浮いている金魚が居ます。

      酸素、アンモニアや亜硝酸や硝酸塩、pHなど検査できる項目だけでもバランスを崩せば問題が出やすいですし、それ以外にも細菌のバランスや餌による富栄養度、植物プランクトンの総量など調べられないパラメーターも分からないながらも気にしなくてはいけませんし、これらの苦労をあざ笑うかのように温度は過激に変動しますし、欲しい時に太陽が出なかったりもしますので安全な範囲を維持し続けるのは大変ですね。

      冬は問題を見つけてから対応しても間に合うことが多いですが、夏は1日の差で生死が決まる事も多いので僕も水質管理はかなり気をつけています。

  5. こんばんは、金魚部さん。

    黒オランダ達、何事もなくて良かったですねぇ~。
    金魚部さんの気づきですよ!(*^ー゚)b グッジョ~ブ!
    私、思うんですけど、
    金魚達がサインを出すようじゃ、遅いと思うんです。

    今回の坊達も、最初のスタートは金魚部さんの
    「ん?」っていう違和感じゃなかったですか?
    その後、数値化して、対処してって進んで
    いきますけど、最初の最初は言葉にならない
    「???」って言う違和感だと思うんです。

    金魚が死ぬ地点からどれだけ遠くに
    スタート地点をもってこれるか
    どこの地点でスタートをきれるか
    もうずいぶん言い尽くされていますけど
    本当に金魚達には「あとで」や
    「まっ、いいか・・・」は通用しないですね。

    何はともあれ、良かったね、坊達♪

    1. 蓮茶さん こんにちは。
      本当によかったです。
      心配性なので ”違和感” は常にあります(笑
      実際は殆どが取り越し苦労で終わりますが、時々今回のように「やっておいて良かったぁぁぁぁ」となります。 10発1中くらいでしょうか・・・
      病気や怪我で完治する場合は未だ良いですが完治しない後遺症(沈んだままになる)とか死亡とかが起きる事もあるので問題への対応は早め早めが安心ですね。
      元気なうちに対応すれば何事もなく処理できますし金魚も飼い主もラクラクですよね。

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