金魚の相談:水槽の立ち上げ(既存水槽あり)に関して


もう1つだけ質問を頂いているのでこちらも取り急ぎ投稿記事にてお答えさせていただきます。
大ランダさんからのご質問ですが、文章はそのままですが分けてご紹介します。

《質問内容》
はじめまして。金魚部さんの記事すごく参考になります^^
質問なのですが、新しく立ち上げた水槽(W60×D30×H26)に新しく買ってきたランチュウの4,5cmを5匹飼おうと思うのですが水槽立ち上げと導入についてご助言お願いしたいのですが…迷惑だったら削除してください。
今は40cm水槽(底面濾過装置×2)で琉金、オランダシシガシラ、青文魚、丹頂を飼ってます(皆4,5cmです)新規水槽(底面濾過にする予定)のために昨日から麦飯石と活性炭を40cm水槽に入れてます。
そこで心配なのが琉金たちの飼育水を流用して新規水槽を立ち上げてそこに一週間ほどの0.5%塩水浴を終えたランチュウたちを水合わせして入れても大丈夫でしょうか?同じ水でも琉金たちは病気にならなくてもランチュウは病気になってしまうと聞いた事があるので…

 

問題ないと思います。
確かに一般論で、傾向として、琉金は強い、ランチュウは弱いともいえますが、それは様々な条件に対して死なずに耐えるかどうか?のレベルでの話で、通常の健全な飼育環境に居る限り種類に関係なく金魚は何でも強いと思います。
つまり傾向としては環境が悪い場合や悪化した場合に、ランチュウは先に弱るだろうと思いますが、実際は各個体の強さなのでランチュウでも琉金のように強い固体も居ますので、琉金の飼育水だから細菌だらけでランチュウが死んでしまう!とかは無いと思いますので、立ち上げにその飼育水を利用されれば良いと思います。
ただし健全な飼育水である必要はありますので 注意すべき点を少しだけ。
【既存飼育水に関する注意】
◆既存水槽内の金魚
金魚に病気が出ていないことが大切です。
僕はいくつかの水槽があるのでいつも立ち上げ時は最も魚のコンディションのいい水槽の水を使うようにしています。
逆に言えば、尾腐れの金魚が浮いているような水槽の水は何となく躊躇してしまい使えません。
これも立ち上げ以外なら気にしませんが立ち上げ時=金魚が新入りという事が多いので
金魚たちが100%のコンディションに達していないでしょうから可能な限り安心できる水でスタートしてあげてください。
◆アンモニア濃度 (正確にはアンモニウムイオン濃度も含みます&通常はイオンのほうで存在します)
餌を与えて数時間後などはアンモニア濃度が高い傾向があります。
また個体差、餌の種類、温度で変化するので時間的に何時かは正確に言えませんが
糞が出るタイミングからそれが分解されるタイミングでもアンモニアが多く検出されます。
このような飼育水を使って立ち上げようとすると上手くいかない可能性があります。
新規立ち上げ水槽は未だバクテリアのバランスも数も安定していないので処理できなくて白く濁ったり大量のアンモニアが出たりする種になるからです。
立ち上げに安心して使えるのはアンモニアや亜硝酸塩が処理された硝酸塩が溜まっている飼育水です。
もちろん硝酸塩も過剰にあると問題が出ることも最近分かってきたようなので過剰には要りませんが、アンモニアや亜硝酸ほどの危険性は無いのでこの立ち上げに関しての問題は無いと考えます。
◇アンモニア濃度を下げるため
念のために、1日前に琉菌の餌を切るなどして琉金水槽内の飼育水が完全に処理されるようにして、それを使用すれば安心です。
ちなみに僕はここまで神経質に考えた事は無く、水が濁ってもしばらくすれば透明になるし、アンモニアが出ても魚の様子が変ならとりあえず水を半分ほど換えて様子を見るので餌も切らずそのまま使用していますが、心配ならここまでされれば、安全側の飼育水になりますというご紹介です。

【割り水に使う水道水などに関する注意】
また飼育水を使用して立ち上げる際、半分ほどはカルキ抜きした水道水など新しい水を入れて飼育水内に存在するバクテリアなど全てのものの濃度を下げるのですが、この水も注意が必要です。
◆カルキ抜き
塩素レベルは多少残っている程度なら通常は問題ありません。
これはバクテリアなどが十分に安定している場合は、多少の残留塩素は内部で処理できるのだろうと思いますが、実は立ち上げ直後はそんなに甘くないです。 薬で抜く場合は多少多めに入れてでも確実に塩素を抜いてスタートしたほうが安心です。 僕はエアレーションで2日間回す方法がお勧めです。
◆酸素濃度
生物ろ過のバクテリアが元気に活動するのに必要なものなので十分にエアレーションしておく必要があります。
ここでも僕は2日間エアレーションする方法がお勧めです。 これなら塩素も飛びますし酸素も十分に供給されます。
※夏などは1日でも問題ないようですが、立ち上げを確実にするため2日ほどかけることをお勧めします。

以上の点に問題が無ければこの段階は上手くいくはずです。
もし立ち上げ直後に濁ったりしても魚の動きが変でなければ死んでいるのはバクテリアだけなので数日で透明になるはずです。 魚までおかしくなるようなら躊躇せず半分以上の水を入れ換えてあげてください。
すでに金魚を飼われているので必要なろ材の量や水の管理は理解されていると思いますので問題は無いと思いますが、ここを読まれる方で、知り合いから水やろ材を分けてもらってご自身で行われる場合は、濁る場合に確認すべきは
◆カルキ抜きが十分か?
◆溶けている酸素が十分か?
等以外にも
◆ろ材は十分か?
等ここに書いていないことが原因の場合もありますのでその辺を確認していただき
特に問題が無い場合は金魚の様子を見ながら元気な泳ぎを保つ頻度で水を換えて下さい。
そうすれば必ず最後には透明の飼育水になります。
そうならない場合は何か問題があるので1つ1つ確認しながら絞り込んでみてください。

《質問内容 続き》
この前購入したランチュウ4,5cmが既存の40cm水槽の水を流用したコンテナ(W50cm D35cm H17)で餌を与えず様子をみていたのですが、3日目には2匹はエラ病の末期みたいで両エラを開いたまま死んでるかのように浮いたり漂ったりしています。もう一匹もエラが開き気味で泳ぎますがあまり元気がないようです。一応水合わせは点滴方式でやったので問題無かったとおもうんですが…(今は0.5%塩水浴+エルバージュエース浴中です)

 
3日間という短期間で問題が出たということですが
◆水量は十分でしたでしょうか?
合計何匹か分かりませんが、その水量ですと3匹がMAXです。
これより多かった場合はアンモニアや亜硝酸塩などの中毒をはじめとする
水質の急激な悪化で現在の症状が出ているのではないでしょうか?
◆水温や温度変化はどうでしょうか?
僕は現在5リットルの容器で稚魚を育てていて
この時期なら直射日光さえ気をつければ、さほど問題ないな・・・と思うようになりました。
30リットル近くあるので問題は無いと思いますが、水温が30℃を超えるような日がありませんでしたか?
今年経験したのですが、水温35℃付近は別世界です。急激に水質が悪化します。
◆エアレーション
ここまでに書かれている内容から確かな知識をお持ちの上飼育されている方だと感じますので問題ないと思いますがエアレーションは十分に行われていましたでしょうか?

トリートメント時は特に最初は粘膜などの分泌もあるので水質が劣化しやすく、酸素も取り込みにくく、アンモニアも増えやすく 悪くなる条件が出やすいので 成魚なら1匹に付き8~10リットル以上あるほうが安心です。
(科学的根拠ではなく経験上、この程度で上手くいっているのでこの量で継続しています。)
数が増えるとエアレーションの分岐が邪魔臭いですが僕はバケツに1匹だけ入れてそれを金魚の数作ります。
これですと万が一、何か問題が出ても全滅しませんし感染しません。
あとはバケツですとそのまま持ち上げて水を捨てに行けるのと毎朝洗うもの苦にならず、管理が楽なのでバケツでしています。
※一方、大きなタライ(30L~40Lクラス)で塩水浴されている方も居られまして、この方の話では5日程度は変えなくても問題が出ないそうです。 こちらは未経験なので大きな容器で行われている場合はバケツほどシビアではないかもしれません。 しかし未経験で僕はこの部分は全く分からないのでごめんなさいです。

《質問内容 続き》
今回はこの方法↓でランチュウを導入しようと思うのですが・・・
ランチュウ到着。点滴水合わせをする※この後塩水浴をするので、このときから0.5%塩水で水合わせしても問題ないでしょうか?

 
はい、直接塩水浴するほうが金魚も1度の変化に耐えるだけでいいので安心です。
一度普通の水に入れる必要はありませんので、お書きのように
このときから0.5%塩水で水合わせしてあげてください。

《質問内容 続き》

塩水浴開始から2日目に塩水浴場の塩水を全部換え新しい塩水0.5%に入れ替える。
※塩水浴は7日の予定ですがこの日に塩水を入れ替えたらもう7日目まで塩水は換えなくてもだいじょうぶでしょうか?

 
これは金魚の状態や塩水の状態によりますが
基本的には毎日換えるほうが安心です。
1日目終了後は確実に100%入れ換える事をお勧めします。
それ以降は金魚が元気なら2日か3日ごとに換えればよいです。
僕はそれ以上長い間換えずに試した事がないのですが
いつも泡が大きくなったり、匂いが駄目な匂いになるので
そうなれば即換えます。
これまでに 何度か
少し前に換えたのに泡が消えないようなことがあり、1日に2回変えたこともあります。
特に外出してしまう場合は換えておくほうが安心です。
※上記にも出てきていますが大きな入れ物の場合は比較的安定するようですので
水の状態(泡や匂い)と金魚の状態を確認しながら判断されれば良いと思います。
僕のように基本毎日換えるほうが安心ですが、結構手間なので
問題が出ない限りはより楽な方法をとるのも懸命です。

《質問内容 続き》

塩水浴開始から5日目。この日に新規の水槽にフィルター、(既存水槽に入れていた麦飯石と活性炭も埋めます)をセットし既存水槽の飼育水を半分もらいフィルターを回します。

塩水浴開始から7日目。この日に一時間に五分の一の水換えで塩水濃度を低くしていき7回ほど水換えをして様子を見てみてランチュウたちを新規に立ち上げた水槽に移しても大丈夫でしょうか?
もしお時間がおありでしたらご回答していただけると、すごく助かります。よろしくお願いします。

 

この点は、僕の100倍以上安全策を講じられているので
凄く安心で金魚に優しい対応です。
1つだけ気になるのが
5日目に行われる事ですが、これは7日目の金魚を入れる直前では駄目でしょうか?
例えば麦飯石等から粉が出て舞うので数日早く水を入れておくという事でしょうか?
バクテリアに注目した場合、金魚が居ないままから回ししてしてまうと餌になるアンモニアが無いのでどんどん数が減ります。 
その後金魚を入れると白く濁りだす事も多いと思います。 
できれば金魚を入れる直前が良いと思います。

※また、僕の過去の投稿で誤解を与える表現や誤った誘導を目にされた場合 お手数ですがその箇所を教えてください。 僕は勉強中の初心者なので徐々に知識が増えてきてその都度、古い記事に間違いが無いか読み直して追記していますが抜けている箇所があれば追記したいので宜しくお願いします。

《底砂を舞い上がらせない水の入れ方》
これは僕が思いついたことではなくYOUTUBEで見た方法です。
nohoho3さんが紹介しておられる方法ですが
サランラップを敷いて水を入れる方法です。
興味のある方は
底面式で沈殿層がある水槽を立ち上げてみた nohoho3 
で検索してご覧になってください。

最後に、今回の大ランダさんの新規立ち上げでは飼育水のみを既存水槽から貰う為、ろ材を一部貰って立ち上げる場合に比べると安定までに時間がかかります。 もし安定が弱く問題が出る場合は水を換える際に 新しい水だけでなく既存水槽の飼育水も安定しているバクテリアを追加で加える感じで足されると助けになります。

そして今回のケースには間に合いませんが 今後同じような立ち上げをされる場合、
金魚購入決定後直ぐに、琉金を1匹か2匹使って立ち上げる方法がお勧めです。
※パイロットにはしません。
【別案その1】
質問に書かれているように新規水槽を準備していただき、底面ろ過や底砂など全てセットして水も入れて2日ほどエアレーションで回して、2日後に半分の水を抜き、既存水槽の水を半分貰って加え、そこに琉金を1匹か2匹住ませます。
これで1週間でも2週間でも経過させてその間に金魚を購入、平行してトリートメントを行い、完了後に琉金は既存水槽に戻し、トリートメント完了の金魚を新規水槽にいれて飼育をスタート。
この方法だとより早く安定させられますし琉金が前座を務めることで少しでも安定したバクテリア環境で新しい金魚が生活をスタートできます。

【別案その2】
より確実に、より安定させるため
既存水槽に3週間ほど水作Mを入れておきこの中にバクテリアをチャージします。
これを新規立ち上げ水槽にしばらく入れれば水だけで行うよりも何十倍、何百倍ものバクテリアが居るはずなのでかなり楽に立ち上がります。
僕は最近この方法が多いのですが、殆ど不安定になることなく初日から普通に飼育できて楽です。
もちろん水槽内に水作Mがあるのが嫌だという方も居られると思いますのでこの期間限定で使用し、
使用後のろ材は綺麗に洗って乾燥させてから保存しておけば次回からは更に早くバクテリアが増えますのでお勧めです。
※ここに書いている3週間は目安としての数字です。
ろ材が新品だと長くかかりますし、一度使用したことがあるものなら早いです。
夏は早く、冬は遅いです。
目安はろ材の汚れの色で茶色が薄く付けば定着し始めているサイン
茶色が濃くなれば十分に定着したサインですが
濃くなり過ぎても新しい水槽に入れれば直ぐに水中に出て行き飼育水内を対流したり、底にかつお節のように溜まったりしながら多くは死んでしまい生き残りの餌になったりします。
また金魚が居てアンモニアを出していれば更に増えますし、増えすぎれば酸欠で一部が死に始めたりして
勝手に環境に合わせて増減するので十分にろ材に定着しているほうが有利です。
※かつお節みたいなものはバクテリアではなくバクテリアが沢山付いている何かです。実際それが何かは知りません。金魚が居ないと、これは目で見て確認できますが、1匹でも居れば、かつお節のような物体は金魚が食べちゃうので目には見えません。

関連リンク
(→)金魚を受け入れる準備
(→)安全な水槽の立ち上げ:(2)実はこれもフィッシュレスサイクル
(→)塩水浴

「金魚の相談:水槽の立ち上げ(既存水槽あり)に関して」への2件のフィードバック

  1. 早急で詳しく丁寧な返答に凄く感謝しています。ありがとうございます。

    やっぱり僕もらんちゅうだけは他種の金魚の飼育水を流用してはいけないってのはおかしいと思っていたんです。(どこの水槽にだって魚に悪い菌はいるようですし)

    なるほど飼育水を割る水に使う水道水にも気を使って十二分にカルキを抜いておくべきなのですね。
    僕は勘違いしていたようです。生体のいない水槽のバクテリアは餌がないので死んでいってしまうのでに、なんとなく日を置いた方がバクテリア達も底石などに慣れる?ような気がしていました・・・
    (意味不明。そもそも餌がないのに)
    新規水槽の立ち上げには既存水槽(生体達は皆健康です)の濾過装置とほぼ一緒なので既存水槽に設置中の2つある底面濾過の1つと底石も少しを移植して金魚を入れる直前に設置する事にします。

    以前購入した弱っていたらんちゅう達ですが水温、水量、エアレーションも気をつけていたつもりでした。でも1つ気になったのが購入したお店の飼育水のpHが4.0だった事です(金魚にとってpH4.0は危険値だと思うのですが・・・)家の飼育水のpHは7.0で一応点滴方式で6時間かけて水あわせしたのですが、何かがやはりだめだったみたいです。僕は今まで主にポリプテルスなどわりと強い魚しか飼った事がなかったので初らんちゅうで水合わせでこんなに弱るとは驚きました。
    らんちゅうたちの現状ですが一時はもう斜めに浮いている事しかできなかったのに、薬浴してあげると浮く事はなくなり少しは元気になったような感じです。ここ数日は様子をみて対応いていこうと思います。

    トリートメント塩水浴の塩水も毎日換えたほうが良いようですね、今度こそらんちゅうを弱らせる事なく導入してあげたいのでがんばります!

    貴重なお時間を頂いて本当に詳しく解説していただき、ありがとうございました^^

    1. こちらこそ、色々とありがとうございます。
      らんちゅうも元気になって来ているようで良かったですね。

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