ケーススタディ:稚魚の死因 中毒死


ダースベーダーが死亡しました。
名前が長いので以下DBと書きます
正直、目が見えない奇形魚だけに他の魚より多く動くなどして餌を取ったりしている姿をみるとなかなか凄くて見ていると色々な勉強にもなるし
死ぬ直前まで 飼うか?飼わないか?迷っていて生きていればどうしていたかは分かりませんが、 少なくとももう少し大きくなれば沢山撮影してやろうと思っていました。

死因は
水質検査から中毒死と判断しました。
アンモニア
亜硝酸塩
一時は共に高い数値でしたが継続して検査してきた結果から
アンモニア中毒と判断しました。
後半は納まっていましたが一時的に高濃度になった
亜硝酸塩の影響に関しては不明です。

▲一時的ですが亜硝酸塩が見たことの無い数値を出しました


▲こちらも一度だけアンモニアも3.0mg/Lという非常に濃い色が出ました。
当然水は全て入れ換えて対応しましたが、こちらは後日も収束させられず継続して高い数値が次の日の朝も出ました。

前の投稿で書いたように、ここは苔を食べる魚が多いので糞がもっとも多く出るため大量のアンモニアによる急速な水質悪化が起こっていました。
それに気づかせてくれたのが 底に沈んでいたDBでした。
死ぬ前の日も全換水して苔のカスや糞を全て捨ててていたので安心していたのですが
温度の上昇などで急に水質が悪化し、弱っていたDBに止めを刺したようです。
他のメンバーは全く弱る気配もありませんが、DBはみんなの半分ほどの体重しか無い(体の大きさで比較)ので耐え切れなかったのだと思います。
気に入っていた魚を死なせてしまった反省から、この時点をもって、ろ過無しで水槽を管理する実験は一旦中止して投げ込み式ろ過を入れました。
これで全ての水槽にろ過装置やろ過器が付いた事になります。
新設したシェルターv2.0にも投稿したように自作の水作ベイビーを配備しました。
これには後日談があり、次の日アンモニア濃度が下がらず、ろ材をもっと黒いバクテリアだらけのものに交換してようやく収束しました。

ここでデータとしてのまとめですが
稚魚飼育において、針子ならもっと低い数値で死にますが
体長1cmの稚魚の場合で少し肥えているもの、痩せているもので体重差は倍から4倍くらいになりますがこれらに対して
水中のアンモニアの検出値が
3.0mg/リットル
これが生死を分かつ濃度だと判断しました。
実はダースベーダー以外にも死にかけていた稚魚が居ましたがその稚魚は体長約1cmあり痩せていて、ダースベーダーよりは少し大きい(=体重が重い)為、助かったと思いますが露出時間が少し長ければ死んでいたと思います。
またビューラーちゃん等肥えたメンバーは全く問題なく活動しています。体重比は4倍くらいありそうなのでこの程度の露出は無問題のようです。
もちろん大きいといっても稚魚サイズなので露出時間が長ければ順に死んでいくと思います。
これまでの水質検査でアンモニアは最高で
1.5mg/リットル
でした。普通ゼロを示す朝に検査して1.5mg/リットルはアウトな数字なので即座に水換えして対応しましたが
この時点では体長1cmくらいの痩せた魚は、全てが問題なく活動していました。
この時、体長が約6mm~8mmの肥えたダースベーダーは底に沈んでじっと動かないことが時々ありました。
つまり小さな稚魚にはこの
1.5mg/リットル
でも生死を分かつレベルになりうるので
アンモニア濃度は可能な限り
0mg/リットル~0.25mg/リットルに抑えることが大切です。
※中毒や薬物投与の濃度を決めるのは単なる体長ではなく体重です。
コンディションの差もありますが通常、小さくて痩せている者から被害が出ます。
※僕の使用するアンモニア検査薬の指標は
ゼロ、0.25、1.5、3.0となっているため上記のような数字が出てきます。
1.0や2.0は厳密には微妙な色の違いで測れますが、ここでは指標に記載の色の数字のみを採用しています。

僕は卵の時からろ剤をストッキング素材の袋に入れて水槽内に吸盤で止めているので
ろ過無しに稚魚飼育をすることがこれまで一度も無かったのでこの中毒死は経験無くここまで来ましたが
死なせてしまい思うことは、想像していたよりも簡単に起こり、中毒の症状は重く治し難いということです。
またアンモニア検査などを行う習慣が無いと、温度上昇が原因?とか思ってしまうかもというくらい見た目ではわかり難い原因でした。

現在も1匹重症の中毒魚が居ます(DBが死んだ時に助かった魚です、朝から悪化しだしましたシェルターv2.0が立ち上がっていない時に悪化させました。)
この魚を何処で治療するか悩みましたが、アンモニアが最も出にくい合格者水槽にしました。
稚魚しか居ないので成魚のような一気に大量にアンモニアを出すことも無いですし、数も少ないからです。
現在2日目ですが、死ぬ事も無く、元気になることも無く 大半は沈んだままで、死んだかと思って隔離に利用している特殊容器を手で持ち上げようとすると動きます。
2日間そんな感じで生死をさまようような状態のままです。

(↑を書いた日から更に1日経過後)
上記の稚魚も死んでしまいました。
3日間と、通常の病気などよりも長く苦しませてしまいました。
死亡時の状態がとても気になるので掲載します。
(口は最初から奇形で、今回の件とは無関係です)
特徴的だと思ったのは
目が赤く充血して死んでいたことです。
DBは目が無いのでこの事が確認できませんでしたがもしかすると通常はこのようになって死ぬのかもしれません。
ネットで検索しましたが
中毒死の死魚の写真や詳しい事例が無いので判定できませんが、
僕の稚魚の場合はこうでしたという事で記録に残しておきます。

▲目の部分が赤くなって死んでいました

【これまでの対応(不十分でした)】
この一連の出来事は少し前から分かっていたので
シェルターだけは1日2回水を換えていました
5リットルのシェルターなのに朝と夕方それぞれ2リットル換えていました。
検査薬での検査も朝と夕方の2回で確認していました。
しかし突然温度が上昇した日の変化は別レベルで上記の対応では不足でした。

▲記録を残そうと使用したスティックを残していましたが変色して違う色になったので無駄でした。
ちなみに僕は亜硝酸塩と硝酸塩のスティックが区別できなくなるのを避ける為、全ての硝酸塩検査スティックの端を斜めにカットしています。
5in1を買えばしなくてよくなる努力ですが、今使用中のものは別々なので、このようにして混同したり取り違えないようにしてます。

この事からも ろ剤が無い、又は水量が不十分な環境では稚魚の大量死も起こりうると分かりました。
つまり、
★苔等による ろ過が完成して安定している水槽でも ろ剤が無いとピーク時にはそれなりのアンモニアの値を検出する事
★成魚なら全く問題が無いアンモニア濃度でも小さな稚魚は死ぬという事
多分、ネットで良く目にする謎の大量死はこれではないかと思います。
この問題を未然に防ぐ為には
◆卵や針子の段階でろ材を入れるなどしてアンモニアを分解させる
又は
◆水を頻繁に大量に換える

◆検査薬、検査ストリップを入手して常にアンモニア等の濃度を把握する

が必要だと思います。

【アンモニア中毒の見た目の症状】
死んだDBも、現在中毒と戦っている細い稚魚も底に沈んで動きが悪いという症状から
時々泳ぐけど、泳ぎが変で酔っ払いのような感じになるという共通点がありました。
転覆のような必死な泳ぎではなく、軽やかに泳いでいるけどフラフラしている感じです。
僕が確認できたアンモニア中毒の症状はこれだけです。

薬物中毒患者と同じように汗をかかせて毒抜きするような方法が金魚にもできればと思いますが 今回は何も出来ませんでした。

最後に、金魚部は、飼育初心者対象なので、そんなに影響力のあるブログではありませんが
前回、前々回と 水作株式会社さんの製品の売り上げに多少なりとも(例え販売個数1個や2個でも)マイナスになるかもしれないアイデアを投稿したので 今日はその逆に貢献できるように関連した話題を少々。 もちろん、読んでいただいている方にも有用な情報です。

水質検査が如何に重要かはお分かりいただけたと思いますが、
水作株式会社さんでは 検査薬(液体)ではなく 簡単にテストが出来る検査ストリップの製品を販売されています。
僕も現在使用中の商品が無くなればこちらに買い換える予定ですが その理由は 検査薬は 何種類も混合しなくてはならずとても邪魔臭いのです。
アンモニアを検出するのに3種類もの薬を14滴、7滴、7滴と混ぜていく作業になるので半分寝ぼけている朝などは手元が狂うし、何滴入れたか分からなくなるとやり直しなので とても面倒です
水作株式会社さんから販売されているAPIというブランドの検査シリーズは全てストリップなので水に数秒漬ければOKで簡単です。
また僕が現在使用中の他社製品はpHの測定に60秒ほど水に漬けていなければならないもので、その間、金魚がストリップをパクパクしにきたりで大変です。何もせずストリップを水に漬けている60秒って結構長くて辛いです。
APIの商品説明では5秒とされているので、これが5秒程度で済むなら かなり便利だと思います。 
購入しようと検討されている方が 1つだけ、注意が必要なのは、
5in1という製品ではpH亜硝酸塩硝酸塩は計測できますが、
アンモニアは別売りなので必ずアンモニアも別に買わないと駄目と言うことだけ知っておいて下さい。
現時点では他メーカーも同じ戦略でアンモニアの検査薬は別売りになっています。
何処のメーカーを選ばれるにしても 
◆液体の薬品かストリップ(スティック)か?
◆ストリップ(スティック)なら何秒水に漬けるべきか?
この2点は調べてから選ぶほうがよいと思います。
APIの商品に関しては以下の水作株式会社のビデオで詳しく説明されています。
基本的には商品の紹介ビデオですが飼育の基本が良く分かるように作られているので
初心者の方は最初の部分から見ると理解が深まると思います。


▲水作株式会社 かんたん水槽メンテナンス

04:37からAPI水質チェックスティックという商品名で5in1の詳しい説明があります。
アンモニア検査は別売りですが、直後に出てくるアンモロックではありません。
これはアンモニアを中和して無害化する添加剤です。
アンモニアの検査ストリップは 
04:47に写っている商品の左から3番目のものです。
更に詳しい情報は
API®水質チェックシリーズ
でご確認ください。
また実売価格はネットで商品名を検索してください。

「ケーススタディ:稚魚の死因 中毒死」への2件のフィードバック

  1. 少ない水量だと、アンモニアの濃度も上がりやすいですから大変ですね。
    朝一で全水換えして、夕方には亜硝酸測ると真っ赤なんてことはザラですし。

    今は溶存酸素量も下がって、コケが多すぎると夜間は酸欠気味になるので、
    夏場は昼間より夜間が怖いです。酸素が少なきゃアンモニア分解も遅れますし。
    とにかく今の時期は機械的に水を換え続けるしかないですねぇ。

    水作は私も使ってます。中の容器は牡蠣ガラをいれて、pH管理に使ってます。
    濾過が出来上がると結構な速度で溶けてなくなっちゃいますね。

    水心は以前使ってました。今はブロアじゃないと間に合いませんが。
    この間使おうとしたら、エアが弱かったので、参考にしてメンテしてみます。

    1. そうですね5リットルというのは金魚を飼うには少なすぎる水量ですので毎日全換水してもいいくらいですね。 現在は定員を10匹に減らし水作エイトSもあるので安定しています。 もう3日以上朝一番にゼロを示しているので安心しています。 やはり必要な量より少し余裕のある量のろ材があると安心です。 アンモニアなどの分解処理の速度が違います。 これまで当たり前で気付きませんでしたが、ろ材無しで処理するとその遅さに驚きました。 
      牡蠣ガラいいですね。 僕も園芸の土ですけど有機の石灰肥料として粉末の牡蠣ガラを使います。 酸性に傾くと勝手に溶けてくれるし溶けすぎてアルカリに傾きすぎる事も無いのでpH管理には最高です。 

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