自作オーバーフロー(beta testing)

かんたんなオーバーフロー水槽にしました
オランダが転覆した時から転覆病の予防やリハビリに関して色々と調べ、
構想を練っていたのがオーバーフロー水槽です。
急いで作る必要が出たので完成バージョンではありませんが
いろいろ使用しながらテストして改良を加えて完成バージョンを作ります。

オーバーフローにする理由ですが
かっこいいから!

↑ 
ウソです。
オーバーフロー水槽といえば、
水量が増えて酸素供給が上げられる魅力があり、今回最初に検討し始めた理由はそれでした。
また、大きな ろ過層なども魅力ですが
僕はそれは卒業(→理由)したのと
ろ過に頼る事は転覆病や感染症の予防の観点からはマイナスの方向になるので
今回は濾過槽を作るとしても可能な限り小さくし、高頻度でリセットするようにしたいと考えています。
最初は無しで運用していけるようなら無しでいくのが理想と思っていますので作らず運用してみます。
※Cの何処かにゴミを取る物理ろ過だけは取り付けて毎日ゴミ捨てする予定です。
こちらは逆に重要なので必ず付けます。

理想と考えているのは水族館のような無限水換えです。
水道水を少しずつ出して無限に換える方法などを試して成功されている方も居られるようなので 僕もやろうと思いアイデアを模索していました。
(流石に水道水を流しっぱなしは怖いので別の方法を考えてみました)
これをオーバーフローでやれば水位も水圧も変化しないのでストレスフリーで、
金魚には究極にやさしい水換えが可能になります。

そこで思いついたのが通常オーバーフローされる上の第1タンクだけでなく
濾過槽などになる第2タンクもオーバーフローできるようにして
朝、新水をセットすれば徐々にタンクに混ざり、第2タンクからその分の水が排出される事で
徐々に水が入れ換わるようにするアイデアです。
上部に20リットル、下部に35リットル入る計算なので
計算上は
バケツに入れた新水10リットルで
約15%
ポリタンクの新水20リットルなら
約26%
の水換えが毎日、水を容器に入れてセットするだけで自動的に行えることになります。
次の日も、自動的に出てきた古い水を捨てて、新しい水をセットするだけ。
これなら僕にも毎日出来ます。

自動水換え装置付 オーバーフローシステム
▲これが現在の構成です。
簡単に組み換えが出来るように全て独立したユニットです。
A 新しい水を入れてセットするバケツ
B 金魚が住む第1タンク(20リットル)
C 水を溜め循環させる第2タンク(35リットル)
D 排水バケツ(捨てる水がここに溜まります)
※BC間は水中ポンプで水を上げ(右の透明のチューブ)
オーバーフロー管で落とします(左の太いパイプ)
なのでAとDに関係なく水は循環しています。
現在は塩素を抜く為に循環させながらエアレーション中です。

1つ目のオーバーフローは水を循環させる為のもので スピードも循環に理想的な速さにしますが
2つ目の新水は可能な限りゆっくりと落とす事で急な水の変化が出ない事と、長い時間をかけて徐々に入れ換わる事を目指します。
そのような用途に使うダイヤル式の点滴みたいな装置があるのですが入手先が分からないので今回は普通のコックで落とします。


またオーバーフローといえばピチャピチャ鳴る落水音や、ゴボゴボ鳴るエア巻き込み音の問題が良く議論されていますが
これは独自の方法で解決しました。
落水音は垂直落下させないことで簡単に防げます。
簡単に言えば着水前にカーブさせてしまえば防げます。(水量がある場合はこれだけでは無音にはなりませんが今回は十分でした)
エア巻き込み音は家の水道などに使われるのと原理は同じでエア抜きして落とすのですが
家の場合はベント管を繋ぐ、簡単に言えば別系統の配管が増えてしまうので今回は避けて
かなりオールドスクールな方法でホースをサイレンサーに使いエアを抜くのも穴を開けて抜いています。
しかも水流を必要最小限に絞っているので音は殆ど聞こえませんが無理に水を流して音を聞いてみると 水道の音そっくりです。(原理が同じなので)

ベント管はもちろん、サイフォンやバックルーター等あらゆる複雑な配管は使わずにシンプルな設計にしました。
防水のシリコンも、グルーガンも接着剤も使用していません。
これも今回の目的では非常に重要な事ですが
全てを分解して清掃し、清潔にリセットできるように考えました。

なのでオーバーフロー管の穴はスクリュー式の配管材料を使用し、
それだけでは低温時の冬などに水漏れするので間に1mmのゴムシートを切り抜いたワッシャーのようなものを入れて密閉性を高めています。
同時に、水が漏れやすい圧力のかかる部分を設計段階で可能な限り無くすと共にポンプの揚水はホース内を通過させる事でPVCの配管には圧がかからないようにしています。
もちろん全て分解できるので清潔な状態を保つことが出来ます。

他の工夫は古い水の経路と新しい水の経路のショートカットが出にくいように古い水は水面付近、新しい水は底部分から出入りするようにディフューザー(Bの上に出ている太いもの)などでコントロールしています。 水換えの効果を可能な限り高めたいのでこのようにしました。 これでAからの新水はBで混ざってから落ち、またCで混ざってから排水されます。


台は日曜大工で作るとボンドが乾かず間に合わないので
日曜ではなく、前日の土曜日に作りました (←不要な情報)
デザインも今後同じものをいくつか作るので強度だけ注意して設計し、見た目はシンプルなものにしました。
使ったのは35mm角の間伐材のみでサイズは地域や仕入先で変わりますが全国何処でも安く手に入る材料です。 2mで150円くらいで、これだけで1000円くらいです。
(地域、仕入先によっては1820mmの場合もあります。寸法は35mm角以外に40mm等があります。)
見た目以上に多くの木材を使うので重くて丈夫です。
釘やボルトを使わず木工用ボンドの接着力だけで大きな荷重に耐える特別な組み方をしています。
上に載ってフラフープをしてもOKです
プロレスラーさん2人で引っ張ってもつぶせません。
力のかかる方向がモーメントという回転力を出す方向だと裂け目が出来れば簡単に接着面は破壊されますが、平行な力だと、地すべりのようにスライドさせて同じ接着面を破壊する必要が出て物凄い力が要ります。(簡単に言えば木工用ボンドは回転させて折るような力に弱く、スライドさせる力には強く抵抗できます) キーは間にサンドイッチしている短いピースです。 これがあるので、どの方向からの力でも必ず1面以上の接着力を完全に超えるスライドさせる力を加える必要が出てきます。
しかも何セットも並んでいるので相当大きな力でないと全ての面の接着力を超えられません。 もし、これが無ければ上記の回転力が加わればとても壊れやすく、上に載って左右に揺らせば ボキッと折れて接続部分が簡単に壊れます。 てこの原理で女性でも大人なら簡単に壊す事ができます。

▲これでも同じ効果がありそうですが、これだと荷重を木工用ボンドの接着力で保持する事になるので長期的には危険です。
必ず横材の荷重が縦材の上の部分に伝わり床に流れていくように積み木のように組まないと危険ですので注意してください。

水中ポンプは既製品の中で最もパワーの弱い製品を選びましたが最初に選んだ製品は弱すぎて水が40cm程しか上がらずオーバーフロー部分まで届かないので
それは別の工作にでも使うとして、追加でもう1つ購入しました イーロカのPF201(小)です。
これは最初に購入した製品とほぼ同じスペックですが60cmくらいの高さまでなら何とか水をあげられるので丁度良いのでこれにしました。
これが駄目なら同じイーロカのPF381(中)とPF701(大)を現在稚魚に使用しているので入れ換えれば良いと考えていました。
買いに行く前にPF381(中)をテストして必要な高さ以上に水が上がる事は確認していたので、今後の為にも、それより弱いPF201(小)がどのくらい上がるか見たかったのもあります。
購入の際にお店で、
「ちょっと水槽かバケツに水入れてきてくれますか?」
「コンセントって何処ですか?」
「おおお、結構上がりますねコレ、ちょっと測るから持っててくれますか?」
などと店員さんにお願いする事は出来ないので注意が必要です。

ちなみに僕は京都に住んでいるので60Hzです。
50Hzの方は少しパワーが落ちるので高さが低くなります。
僕はメンテナンスのためにBとCの間を大きく開けていますが
メンテナンス方法を工夫してここを最小にすれば
市販の最小のポンプでも十分といえます。

どうして可能な限り弱いポンプを探しているかと言うと
音の問題が出るからです。
可能な限り水流を抑えて音を静かにする事と水流が魚の負担にならないレベルに抑える事も考慮しています。
入居予定者は 病魚や稚魚なので。
しかし過密で入れるときなどはポンプだけ交換して使えるようにと
このへんはいくらでも変更や追加が可能なように設計しました。
台も自由度を高めるようにあのような棒で作っています。
何処に穴がきても大丈夫です。
板に穴を開けるとその位置に縛られるから嫌なんです。
また、ユニットもサイズや形の違うものと簡単に交換できます。
現在はコンテナですが上部を水槽に代える事も簡単に出来ます。
(ガラスの穴あけは嫌なのでプラ底限定ですけど)

稚魚の転落防止カバーなどはバンドソーやテーブルソー等の電動工具の揃った秘密基地に行った時作ってきます。
綺麗にできない場合は既製品を転用するつもりです。

本来もう少し時間をかけてデザインまで考えたかったのですが
一刻を争う状態の金魚が多数居て、その中でも1匹が気になる問題を抱えているので急ぎました。
その件は後日ケーススタディで書きます。



カバー未装着時のオーバーフロー管と流水管です。
このまま使えればそのほうが美しいのですが安全第一なのでカバーを作ります。