ケーススタディ: 転覆のマネから本当に転覆したケース

このオランダの転覆後真剣に勉強を始めました
転覆病のケーススタディの中でも、最も珍しい例ですが僕の水槽では既に2匹出ているのが
運動能力の高い個体が芸のように体勢を自在に変えている間に元に戻れなくなるという怖いケースです

これは(→)転覆病の種類と原因の数々で紹介した例の中でも特殊な例で
転覆病C(偽) に関する例です

春で飼育5年目に突入したのですがこれは飼育4年目の事です
3年目に多くの魚を一気に転覆させてしまいました事件の時、
その中に丹頂が居たのですが、オランダと丹頂はとても仲が良かったです。
またオランダはとても頭が良く隠した餌を見つけたりガラスの容器に入れた餌を外から突かず直ぐに入り口を見つけて中に入り食べる金魚でした。
だからかどうかは分かりませんが、
丹頂が転覆してしばらくすると 自分もお腹を上にして横に並んで寝たり泳いだりするようになりました。
最初は転覆したと思いましたが、僕に気付くと普通の体勢に戻ったのであまりに何でも習得する能力に感心するだけでこれが危険なサインとは思いませんでした。
そうして半年くらい経った時、事件があり丹頂が琉金に食い殺されてしまいました。
その後もパートナーを失ったオランダは寝る時など裏返って寝ていましたが朝には元に戻るからそのままさせていました。


▲撮影した時は ”特殊な芸” を覚えた金魚を記録しているつもりでした。
まさかこれが原因で転覆するとは思いませんでした。
0:53でコンコンと鳴るのは僕が水槽をノックしている音です。
この音で起きて来ますが、沈んだり浮いたりする事も無く普通に泳げている事に注目してください。
殆どの時間は普通に泳いでいました。

しかしある日、餌のときに戻ろうとしても戻れなくなってしまっているオランダを発見してしまいました。
何度も何度も戻ろうとして必死でしたが最後には諦めて転覆しました。

このケースは消化不良ではなく、浮き袋に命令を出す平衡感覚が麻痺しているのでもはや何をしてやれば治るのか分からず
当時はもちろん、今でも ただ、ただ見ているだけしか出来ません。

消化不良など一時的な転覆はその日中に塩水浴させれば次の日には元に戻りますが
殆どの転覆は長期間問題のある状態に放置された結果なので
長期間に癖となってしまう為、急に治そうとしても治らない事が多いです。

もし早い段階でそれを辞めさせるように 丹頂と隔離するなど原因を除去するか何かの対応をしていれば・・・と悔やまれますが
当時は経験も知識も無く何もしてやれませんでした。
結果的に最も大切な金魚を転覆させてしまいショックでした。
これがきっかけで転覆に関する記事をアメリカのフォーラムなどを中心に読み漁るようになり現在に至ります。
転覆病だけは水槽から撲滅したいので現在も暇があれば検索して新しい情報や、まだ知らない事例などを探して読むようにしています。
ただし、日本のココア浴のようなネタも多く、専門家や研究者が多いアメリカでも実際に効果のある治療法や納得できる原因の解説などはなかなか見つからないのが現状です。

またこの 偽の転覆から本当の転覆になるケースは夜寝ている時の体勢なども関係するらしいので
昼間は全く普通でも、寝る時お腹を上にしていないか見ておくことも大切です。
僕の経験では、飼い主に懐いている金魚(警戒心が殆ど無い金魚、安心しきっている金魚)と肥満気味の金魚がこのパターンになりやすいと思います。
長年飼っているのに全く懐かず警戒心バリバリのランチュウ達はみんな転覆フリーで健康的です。飼い主としては複雑な心境ですけど元気ならOKです。
勿論、マネをするモデルとなる転覆した固体を同じ水槽に入れておかないことも予防になると思います。
金魚は1匹が何かをすると他の金魚も真似したりするので注意が必要です。

蝶尾もこのパターンで最初オランダと共にお腹を上にして寝ていて
それを見てバカな僕は
「おお!蝶尾も自在に体勢が変えられるのか。なかなかやるな!」
などと思って満更でもなく喜んでいました。
まだまだこのような初歩的なミスが多いので高い金魚や大切に育てられた金魚には手を出せませんが 大量に養殖された安い金魚でもかわいそうな話なので今後は十分に気をつけようと思います。

ここまでで分かっているのは
この場合は、餌等の対応は意味が無く、塩水浴も効果がありません。
早い段階でやめさせる事が大切なので現在転覆と回復を繰り返している蝶尾は
◆水深の浅い場所
◆水が綺麗に保てる場所
で育てようと計画中です。
本当はオランダのために作ってやるつもりでしたが死んだので蝶尾に希望を託します。

上記の水深や清潔な水は転覆してしまった魚の回復に寄与することが分かっている条件の中の2つです。
他にも、えさを生に切り替える、他の魚は入れず単独で飼う(叉は元気な魚の群れの中に入れる)など様々な方法があるようです。

僕が経験しただけでも数多くの転覆の原因があります。
消化不良やえさの与えすぎや温度低下の問題は良くある転覆の問題ですが
これは塩水や絶食で治るので、治らない場合は他にも原因があると考えてみてください。
探そうとすれば時間の経過と共に原因に気づくことが出来ると思います。

ここまでは全ては僕が未熟で経験や知識の不足したまま
対応した為助けてやれませんでした。
これから金魚を育てようと思う方や、現在飼育中の飼育初心者の方は
是非、転覆病=消化不良=ココアだな
とは考えず、あらゆる要因でなる事を知り適切な対応をしてください。
また飼育ノートなどに処置を残せば何が有効で何が無駄か一目瞭然になりますので
できれば処置内容や温度だけでも飼育ノートに残してください。
何年か後に、知識や経験が増えてきたとき、過去の詳細なデータがあれば より明確にわかるようになると思います。
僕も継続して勉強して有効な治療法などが見つかれば紹介していきます。
いつか必ず、転覆病だけは撲滅させたいと思っています。

オランダ獅子頭 水槽内でお座り中
オランダ獅子頭写真ギャラリー