稚魚経過観察(8)


前回に続き色変わりに関してです。
じっくりと条件を整理して比較した結果気になる条件が1つ出てきたので
実験を開始して確かめてみたいと思います。

とは言え金魚休暇を終え仕事を再開したので時間の余裕がなくてブログを書く時間が確保できていません。 その間に、山のように書くべき話題(事件)が山積してきています。
飼育マニュアルも早く完成させないと里親さんに十分な時間の猶予を与えられないので急いでいます。 しかし、目の前の好奇心をそそる出来事をスルーできず優先して投稿します。

実験の話の前に
色が変わる条件に関して前回書き忘れたので、少しだけ、
もともと保護色を濃くする、色落ち、色揚げ、色変わりの全てに関して個別に調べていましたが、 どうも条件が同じようなものなので、関係性をみるためにも共通している4つ(青水と苔・水草は同じくえさと考えるので実は3つの条件)に着眼して観察や比較をしてきました。

【稚魚の色変わりの条件】
◆太陽光線
◆青水 ◆苔・水草などの餌
◆飼育環境の色
などが言われていますが、これの殆どは
外で池のような場所で金魚を飼うと揃う条件とも言われていて色揚げとも共通していると思います。 如何にこの池のような条件を整えるかだと分かりましたが、
一体、この中の何が重要なのか?いまひとつ分かりませんでした。

そこで今回は上記の殆どを実現するように青コンテナを最初から太陽が最も当たる位置に設置しました。 日が出ている間は、ほぼ1日中太陽光線が当たるので環境的には殆ど外みたいなものです。
正直、掃出窓の前にドンと置いているので邪魔になるのですが太陽が最も長く当たるのはここだけなので我慢しています。
逆に最悪の条件として、去年の自分の飼育環境と同じように青コンテナの真逆(全ての条件が駄目な例)となるように設置しているのが不合格者水槽です。
背びれの奇形などで不合格の稚魚が入っていますが、他の機能には問題が無いので実験に参加してもらっています。 奇形だからと粉えさだけ与えているのではなく、重要な被験魚なので餌も他の稚魚と同じものを同じタイミングで与えています。
と言うことで、餌など条件が同じものは省きますが
違えている条件をまとめると以下のようになります。

太陽光  青水 藻・苔・水草 飼育環境の色
青コンテナA   ◎   ◎    △ 濃い青
青コンテナB   ◎   ◎    △ 濃い青
シェルター   ◎   △    ◎ 無透過で茶&緑
未選別水槽B   △   △    ◎ 半透明で茶
未選別水槽A   △   △    × 透明
合格者水槽   △   △    × 透明
不合格者水槽   ×   ×    × 透明

まず
太陽光
◎は強く長く当たる環境で、
△は短時間直射がある程度、
×は全く入らない状態です。
青水
◎が最初から現在まで濃い青水をキープ、
△は時々透明や薄い青水になった事アリ、
×は全く青水にしたこと無しです。
藻・苔・水草
◎は最初から絶やさず供給できていた、
△が後半にようやく供給できた、
×は無しです。
飼育環境の色
これは水の色ではなく入れ物の色ですが
シェルターは白い入れ物ですが初期から苔が付いていたので茶&緑
未選別水槽Bは茶ですが入れ物が光を通す為中はかなり明るい環境で同じ色でもシェルターの暗い感じとは逆です。
最後の3つはガラス水槽で苔が付き難く現在も皆無に近い状態です。
(最近になり多少は生えてきました)

このような条件で上記の表の上のほうから順に保護色が黒かったです。
偶然かは実験により確かめますが、この順に色変わりが起こってきています。
つまり環境色や中の明るさが重要なのでは?と思っています。
太陽光が重要な事は間違いないように思うのでその条件だけは整え直します。

稚魚飼育用20リットルコンテナ2基
▲総合的にベストなコンテナ2つ


▲次に優秀なのがシェルターで、苔もこのように2ヶ月でびっちりです。


▲未選別Bも苔がこの通りですが光が通るので中は明るいです。


▲最も駄目なのが不合格水槽で意図的に青コンテナの逆にしました。

【実験内容】
現在、条件的に不利な 合格者水槽 を移動して少なくとも太陽光線が 未選別水槽A と同じ条件で当たるようにして、それ以外の条件は不利なまま、水槽の周りを黒いカバーで覆いました。 内側に苔が無いので中がミラーのようになり無理かもと思いながら囲いましたが暗くなったので良しとします。急に思いついたことなので今回は、この状態で保護色の変化を見ながら色変わりのタイミングを確かめてみます。

【稚魚の色比較】
殆ど同じに見えますが写真を色補正カードと共に撮影して色を同じように補正して比べると
少しだけ合格者水槽のほうが明るいようです。
(このときは合格者水槽の水換え途中で全員撮影してますが、未選別Aのほうはその日水変え予定が無いので一部の稚魚だけ網で掬って比較しました)
数は(随時減らしているので変わると思いますが、この瞬間ですが)
合格者水槽が 23匹
未選別Aが   32匹です
金魚の稚魚の色の変化実験前の比較です

【色が変わった稚魚に関して】
前回の2匹以外に、もともと未選別Bに居た個体を数週間前にシェルターに入れてブクブクと太らせたら可愛くなったので 戻さずにそのままキープしていたら色が変わりました。
また前の投稿で登場した青コンテナ出身の口が奇形の稚魚もシェルターに居ますがもはや元青コンテナのメンバーとは思えないくらい体色が明るいです。
現在の青コンテナのメンバーは色が変わってきた虎ハゲ以外は全て真っ黒です。
つまりほんの数週間でこれだけの差が出た事になるのであまり差が無い餌や太陽光が主要因に思えないのです。(容器さえ変えなければ黒くなっていたと思うので・・・)

【稚魚の保護色】少し話がそれますが
これまでの観察記録から保護色は一時的に(瞬間的に)体の色を変えるように機能する上部レイヤーとその下の本当の体の色の2層で構成されているように思います。
人間でも日焼けするとメラニン色素が出ますが、金魚も多分日光や餌などで発色が良くなるのは下の部分の変化で、上に カーマニアの方の車の窓ガラスのようなスモークフィルム的な薄いレイヤーがあり、これが瞬間的な変化をつくっているようです。 これは日向から日陰に移動する時に発見しました。 (←ビデオあり) これまで黒い稚魚を白い容器に移すと一瞬で黒くなくなるので瞬間的に色を変えていると思っていましたが、どうも強い光を受けると透過して下の色が見え、暗い場所ではスモーク状態で黒く見えるだけのようです。 なるほど、これなら敵に襲われそうな時暗い場所に逃げれば多分見つからないだろうと感心しました。

ここまでで思うのは
◆目の見えていないダースベーダーが最も早く真っ黒になった事、
(ちなみに親も祖父母も黒を含むものは居ません(琉金は購入したのでそちら側の祖父母は知りませんが、流石に販売されている素赤なので固定された固体だと思います)。だからダースベーダーが黒い個体という事は無いと思うのですが、未だに色が変わらないのでこれも興味深く見ています。)
◆青コンテナやシェルターのように光が透過できない容器で保護色が濃くなり虎ハゲが出た事などから上記のように環境色の影響が大きいように思えてならなくなりました。
あくまで状況証拠的な事だけで自分に都合よく解釈してしまっている可能性も高く、
気になるので間違いなら間違いと知っておきたくて実験をはじめました。
また、
◆苔などに関しても偶然かも知れませんが最初の虎ハゲの稚魚と3番目の稚魚は
苔を食べているのを良く見ます。この2匹は食欲旺盛で何でも食べたいようで剥がれた苔をくわえたまま泳いだりしていました。
◆里親さんの稚魚たちはホテイソウの根をバラバラになるまでつついて食べていたのでこの共通項も気になるので比較する2つの水槽の1つだけにホテイソウを入れています。
これは有利な側の未選別水槽Aなので この条件からも 合格者水槽が逆転するのはかなり困難なはずなので、それでも先に黒くなり色が変われば環境色が主要因といえますし、逆に順番どおりに未選別Aが先に変わるようなら、水草など他の条件や太陽光などこれまで有利だった条件が重要だという事になります。

このあたりは全て本などで読んだ知識しかなく経験ゼロなので
何が正しいかは分かりませんが、少なくとも答えに辿り着くヒントは得られると思うので
今年外しても来年以降にこれらの情報を基に別の比較をするなどして徐々に近づきたいです。 知りたい事全てを知るには何十年もかかると思いますが 、金魚に限らずこのようにピースを1つ1つ解きながら1つの大きな絵を作るジグソーパズルのような謎解きはワクワクして楽しいです。いくつか分かればそれらが互いに関係して繋がって大きなピースになることも多いのでじっくり楽しみながら解いていきます。

【これまでの色変わりっ仔達】
一番最初に色変わりした金魚の稚魚です
▲1番は既に投稿したこの仔です。周りも異常に黒くなりました。

こちらの稚魚は少し色が薄いレモン色です
▲2番は同じく投稿した隣のコンテナのこの仔

黒仔にならずに薄い色が徐々に濃くなりました
▲3番目は特殊例で、黒くなることなく徐々にピンク色が濃くなりだした仔です。
尾がまくれ気味ですが、というかまくれてますが、   気にしない。


ちなみにダースベーダーの近況ですがメタボ街道まっしぐらです。▲
(シェルターのメンバーです。細いのが口が奇形の仔です。)

実はこの投稿を書いている数日の間に状況が変わり、
未選別水槽Bから大量に色変わりが出そうです。
3番目もここの出身ですが、同じように黒くなることなく徐々に色が出てきています。
こんなパターンがあるのは知りませんでした。
白い仔は去年 ゴールデンになることなく、黒の時期も瞬間的に終わらせて白くなりましたがそれに似ています。

▲これは去年の写真です(今年の稚魚のお父さん達です)
素赤になった仔はゴールデンになってから黒くなりハゲて赤くなりましたが
白い仔はゴールデンも黒も飛ばして白に向かいました。少しだけ黒ずみました。