飼育ノートの中身 チラッ

金魚を飼いはじめて様々な事を飼育本やネットで学ぶ事も多いと思いますが
人の経験は参考程度にしないと、常に自分の条件下で正しいとは限りません。
その点、自分で記録した飼育ノートほど最高のデータや教科書はありません。
というのも、自分が住む場所の気温の変化、自分の飼育スタイル(餌のやり方や水換えの頻度)等、自分独自の飼育条件下での結果として残る生のデータである為です。

他の人がより多くのデータを残した飼育ノートよりも、自分で最低1年以上適当に記録した飼育ノートのほうが役に立ちます。
記録している時は何も分からず、役にも立たない気がすると思いますが、数年後も金魚を飼育している場合は後に判断を助けてくれる有効な資料になります。

◆記録するもの(例)
水槽の温度(最高・最低)
外の気温(最高・最低)
水換えした日その量(複数水槽があればどの水槽か?)
与えている餌の種類(毎日ではなく、餌を切り替えた時などに記録、新しい餌を与え始めた時に記録)
その他、何か普段と違う事をした時に記録
病気の発生の記録
治療方法の記録
特に薬の分量などは日が経つと忘れますし、また検索して探しても同じ分量が見つからない事もあるので記録しておくと安心です。
・・・などですが、そんなに毎日毎日、漏れなく記録する必要はありません。
温度だけは出来る限り毎日記録したほうが後で役に立ちますがそれもだいたい1年程度やればOKです。
あくまでどんな条件で病気が出たか?等が後からタイムマシンのように戻って確認できれば十分です。

実験で得たデータや法則と比べると、経験則 には誤りが多いと言われるのは、記憶に頼ったり、間違った記憶を元に判断して法則を見出していくからだと言われています。
つまり記憶に頼っても思い出せない事を記録して、数年後に見て正確に比べる為
(経験則をより確かなものにする為)なので、
自分の役に立ちそうな範囲で記録すればいいです。

僕は、水槽の温度はしばらく各水槽毎に記録していましたが
殆ど同じ数値なので、現在は
小さな水槽、夏場なら太陽が当たる場所の水槽、稚魚水槽など
その時その時で必要なものだけ記録して、成魚水槽で安定しているものは温度計を確認する程度で異常な値でなければ記録してません。
稚魚水槽も現在は温度が問題になる時期ではないので記録をやめました。
今度は温度が上がる時、水量に対して何℃まで上がるか等を記録するつもりです。
温度は病気の発生前のデータがあると役に立ちますので最初は1年分ほど記録すると良いと思います。

何十年もきちんと記録されている方も居られると思いますが、
僕はそこまで出来ないのと、毎日同じ事や、楽しくない事は続けられない性格なので
ほぼ1年分記録できれば あとは大きな変化が有るときだけ記録するだけなので
もはや”ノート”すら使わずカレンダーにちょろちょろ書き込んでいます。
それでも役に立つので是非記録してみてください。

数年後に読み返すと楽しいですし、こんなことしてたのか?!と青ざめる事もありますが、やはり問題が出たときに比較したり、同じ病気の時に治療を改善したりできるので役に立ちます。
逆に、飼育方法を変えた場合や金魚が増えて組み合わせを変えたりした場合も過去のデータを見て判断したり、今の問題に気づく事もあります。
特に僕の場合、偶然行っていて上手くいったりギリギリセーフだったりすることが多いので、間違っていても気づかない事もあり、それを正確に判断する為にも過去の事実を記録した生のデータは貴重な資料になります。
重要なのは、その時には分からない事も数年後には理解できることが多く、その時に確信を得る為にも過去のデータは貴重な資料になります。

また現在、検索サイトから稚魚飼育関連のキーワードでここに来ていただいている方がとても多いので書いておきますが、
稚魚飼育だけでも記録しておくと役に立ちます。シーズンですることなので1年前にしたことでも結構忘れていたりします。
僕は去年の飼育環境 と比べて今年が劇的に過密だと分かり大量死を出す前に分散することが出来ました。 去年は32匹でシンプルな飼育だったのである程度は覚えていましたが、今年のように数が多く(といっても300程度でブリーダーさんの1/10以下ですが)容器や水槽が増えてくると記憶できないので記録しています。
特に今年はこの過密なので水換えの頻度が貴重なデータになると思っています。
これも餌のやり方(どれだけ大量に与えているか?どれだけ水を汚す与え方をしているか?)と稚魚の大きさが飼育者によりかなり違うようなので自分のデータでないと参考にならないと思います。

◆デジタル写真、ビデオによる記録
ここまでの事が めんどくさー な方は
デジカメやビデオで撮影しておくだけでも役に立つ事もあります。
特に病気を見つけたとき撮影しておけば悪化しているか、好転しているかも分かります。
ノートに書かなくても写真やビデオでレイアウトや使用した容器の大きさなども判別できますし、 何よりも金魚の動き方はノートでは残しにくいのでビデオがあればベストです。
また、今年からはじめた稚魚の成長を毎日できる範囲でデジカメで記録する作業は問題の検証にも既に役立ち”赤い点”(多分赤班病)を早期に発見して対応できました。
肉眼では見逃していたような小さな点でした。
その後も写真のおかげで分かる事は多くとても役に立っています。
デジタルだと日付や時間も記録されるのでノートに書く必要も無く楽です。

◆実例1 ノート
※人に見せる予定は無く、作業の合間に記録したので、可読がどうか微妙な文字で申し訳ありません。
※治療内容には今ならやらない事が多く含まれていますので真似しないでください。
最終的に、この治療は失敗に終わりました。

▼ノートは金魚に限らず仕事のアイデアや園芸の記録など多数あるのでアイコンを作って表紙に貼り付けて区別しています。

▼作業中に情報を書き込んだだけなので読めないと思いパソコンの文字を入れました。
飼育ノートのサインプルです。基本情報だけ書いています。
▲このように単純に行った内容を書いておくだけで十分です。
自分が行った事なので、文章で説明したりする必要はありません。
可能な限り簡潔に記録するほうが後日、見やすく探しやすいです。

▼赤い文字が書かれている項目の説明です。基本情報だけですがこれだけ書いておけば後で役に立ちます。
ココア浴をした時の記録です。何をしたか書いておくと後日改善に役に立ちます。
▲特に治療が上手くいかない場合は改善策を考える資料になりますし、
成功すれば次回から同じ分量、同じレシピで処置すればよいと考えられます。

◆実例2 カレンダー
※これも汚くてごめんなさい。
▼最近の書き込みです。
主に金魚水槽の水換えを何時、どの程度したか等の情報を書いています。
▲大量の水槽管理なので何時どの水槽に何をしたか?を書いています。
水槽の種類、稚魚の数、水換えの量と日等を記録しています。(今月は温度は記録していません)
※一部に24℃とあるのは3腹目の受精卵を観察していた記録です。撮影のセットを組んでいましたが容器が小さすぎて3日で腐りました。
※5日には未だ選別が完了していませんが 11&12日は一次選別が終わりその結果残した数字(匹数)を記入しています。
※12日にケーススタディに出てきたエラまくれ病を見つけて1匹を塩浴にしたので
87匹を86匹に無理やり上から変更したり、カレンダー上で稚魚の数を管理しています。
水槽が増えてその間で移動を多くすると数が分からなくなりますが
こうすれば記憶よりも確かなのと毎回数え直す手間も無くなります。
実際に数えるのは稚魚を水槽から出して水槽を洗うような水換えの時だけです。
・・・と、このような情報が読み取れます。

◆実例3 デジカメ
▼高解像度カメラやマクロ機能があるとより詳細な部分まで記録できて便利です。

稚魚の選別 横見
稚魚の選別 横見による違いの比較
黒ランチュウ約2年の成長
黒ランチュウの約2年の成長の比較方法

▲成長記録などを行う場合は透明の容器に入れてその下に1cmマスか5mmマスのグリッドを敷いて 出来るだけ正確に残すように水深は出来るだけ浅くして金魚を入れ できるだけ真上から撮影しておけば後日比較できます。
※この為に金魚を出すのも可哀想なので、水換えで水槽を洗うときなど金魚を外に出して一時的にバケツ等に入れておく合間にこれを行うと良いです。
とか・・・最近は全員を撮影してないなぁと思いながら書いています。

どうでしょうか?
邪魔臭いかもしれませんが、長く飼育をされる予定なら必ず役に立つと思います。
少なくとも本物のタイムマシンが出来るまでは僕達にできる唯一の過去から学ぶ方法です。
また 記入する記録する。 という事は、
後にそれを探して読む、見る ということなので
探しやすくする工夫もあると良いです。
僕の場合は、
◆不要な事は書かない
量を制限して探す作業を楽にすることが重要です。
日記のように長く書くと、その全てを読んで探す事になります。
◆必ずノートかカレンダーに書く。
数年後に あの記録何処だったっけ? と探す事を前提にしているので
メモなどの端に書いたりパソコンのファイルにしたりはしていません。
必ず行方不明になるからです。ノートとカレンダーなら決まった場所に保管しておけば
すぐに手にとって見られます。
仕事の関係でエクセルやアクセスでデータベースを組むすることもありますが
これは時間をかけて”作る”必要があるので、趣味の事までがちがちの管理をしたくないのと、デジタルデータはHDDのクラッシュなど不幸な事も起こるのでバックアップの作業まで必要になりますので、僕はノートやカレンダーというローテクメディアが心地よく思いますが、作業内容などをパソコンでこまめに打ち込む事やバックアップが苦にならない方はそれも良いかもしれません。