選別

より専門的な選別の仕方、良い金魚の選び方などは
ベテランの方が詳細な説明をされていますので
そちらを参考にしてください。
僕は、その分野は分からないので
金魚が好きな人がそれぞれに好みのものが残せるように
考えてみると良いと思う点を
主に去年の経験と今年のここまでに学んだ事を中心に書きます。

【道具】
普通、選別といえば、選別網とかホーロー製の洗面器だと思いますが
僕はそれらは使いません。
既にお気づきのようにマクロ撮影で細部を確認したりする事も多いのですが
全ての魚を撮影するのは大変なので気になる魚の細部を調べる時だけ撮影しています。
実は選別で使うのはもっとローテクな
◇虫眼鏡
◇透明容器
です。
透明容器に選別対象を入れて上や横から虫眼鏡で細部を確認して選別しています。
これがとてもよく見えるので是非やってみてください。
いろいろ考えて試してこれが最も効率よく、正確に判断が出来ると思いました。
特に背びれの奇形などは見逃すことなく発見できます。
また稚魚が半透明で見難い場合は、黒いものをバックに置くとよく見えます。

【選別】孵化後1ヶ月前後で行う場合

◆尾
初心者でもまず目がいく、気にするポイントだと思いますが
金魚は動物で動く(泳ぐ)ので、僕は開いている事だけが重要だとは思わないのでその事に関して少し。
3つ尾や4つ尾の場合は特に綺麗に開いたものを好む方が多いと思いますし、フナ尾なら優雅に流れるような長い尾が綺麗です。
僕の個人的な好みですが、特に比率的に尾が長いものは大きくなるととても優雅に泳ぐので見ていて飽きません。
尾びれの形や長さの比率は稚魚の時の特徴を残したまま成魚になるので選別では重要なポイントです。
らんちゅうのように尾が短い場合は泳いでも殆ど変形しないので最初から開いていることが重要なようですが
尾が長いタイプでは開き具合と長さの比率両方が好みのものになるように選ぶと良いです。
例えば僕の去年の稚魚を例に言えば
尾が長いものが全体的に泳ぎの美しい金魚へと成長してきました。
ランチュウと違い、比較的に尾びれが長いので柔らかくて流動的です。
泳げば開いていても閉じていても水になびく様に動くので
開いているかどうかより、胴との比率や形を重視して選びます。
例えば胴に対して尾が長い場合は成魚に成ってからも尾が長い固体になります。
しかし稚魚でのこの差はとても微妙なので体格差も有るため比率を見て判断してください。

丸手の金魚でも長くて開いていない尾のほうがきれいに流れます
(▲参考 雑種1世)
4つ尾ですが尾が完全に閉じている固体です。長い尾を持つため泳ぐ時にとても優雅です。
この固体を経験して以来、ロングテールの尾が開いているかどうかは気にならなくなりました。むしろ閉じているほうが乱れず全てが同じ方向に流れてとても綺麗です。

琉金さんが、ヨガをしているところをお邪魔しました
(▲参考 琉金)
これは尾の長さに一目ぼれして選びました。
入手した時は2,3センチでしたが尾はそれ以上ありました。
現在僕の飼育する金魚で最大のサイズですが、今もその比率は保たれています。

◆体形
◇胴と尾の比率
胴の長さなどは好みが分かれますが、丸手の金魚が好きな人と長細い金魚が好きな人が居ると思います。
金魚の種類でそのタイプも大まかに決まっていますが、それとは別に固体ごとの体の長さを見て選ぶと好みに近いものが選べるかもしれません。
※しかし飼育条件で今後まだまだ長くなったり、丸くなったりする事もあるので
今はあくまで傾向として選んでみてください。
去年は全て丸手に育っていましたが成魚になる途中コメットの体形になった固体が2匹いました。
多分これが有名な金魚(フナ)の遺伝子情報回復機能(通称 先祖帰り)だと思います。親はオランダと丹頂なので。
今思えば稚魚の時から微妙に長細かったのですが、この差は見ても判らないほど微妙で、結果を知らない当時、判別できませんでした。

金魚の稚魚の姿と1年後の姿の比較写真です
(▲参考 雑種1世)
1年後の姿です。稚魚の時には、ほんの少しの差や特徴ですが1年経つと誰の目にも明らかな違いになり現れます。
1年後の結果を見れば当然の特徴の差ですが、それを見ずに稚魚の細かな差だけを比べて選ぶというのは実はとても大変な作業だと思います。

◇横から見たシルエット
は選別の時に1匹ずつ見極めるのは結構邪魔臭いです。
出来れば水槽に入れて泳いでいる時に横から確認するのが簡単なので
合格させた稚魚を全て小さな水槽に入れて横から確認するなどして
変な形や好みではないものを外せばよいと思います。
(僕は透明の容器に入れて虫眼鏡で確認しています。)
これも1ヶ月程度の段階では育て方でまだまだ変化するのであくまで傾向として選ぶ事と
明らかに問題の有るものを除外する程度と考えると良いです。
また2ヶ月以上経過している場合は
(最初は全ての稚魚が胴長ですが)徐々に顔の後ろから太い部分が尾のほうに伸びていき
どこかで止まり、その固体のプロポーションになるので既に尻尾の近くまで太くなっているか
綺麗なカーブが完成している金魚を選ぶと大きな違いが出にくいです。
ですので、あまり初期にこの部分を判定しようとしても飼育環境で変わるので
後に期待と違うものになると思います。
後半の選別では重要ポイントになると思います。

稚魚の選別 横見 1番さん昼食は玉子でしたね

稚魚の選別の横見ですが、4番さん実は斜めから撮影の件
(▲▲参考 雑種2世・・・)
下の写真(4匹居る方)の上から1番目と3番目も背びれの奇形です。
2番目や4番目と比べると分かりやすいと思います。

◇体の曲がり(上見)
上から見たシルエットで体の曲がりを判定する時
もし急に太ったような稚魚を判別する場合は
かなり正確に真上から見ないと曲がったように見えてしまいます。
横から見た お腹のラインが急に折れるように曲がっている場合は、目の錯覚を起こさせるので曲がっていると思ったら
背びれを目安に真上から確認してください。
またこのお腹の変な折れたようなラインは一時的なもので必ず緩やかなカーブに補正されてくるので
その点もある程度予測するか?、判別をもう少し先に伸ばすか?
すると判断がより正確に出来ます。
(参考 雑種2世A)

◇胴と尾の間に関して
僕は間延びした固体は好みではないので顔の部分から続く胴の太い部分と尾びれの間にある胴の細い部分が長いものは選別で落とす予定です。
この細い部分も大人になってからも残るので好みでこの部分の長いものや短いものを選ぶと良いと思います。

黒ランチュウ約2年の成長 こんな体形ですがチャームポイントはキュートな目です
(▲参考 黒ランチュウ)
写真のランチュウは小さい時と現在との比較です。
2年1ヶ月での変化ですが
がんばって太らせても、胴と尾の間はこのように残ります。
尾の変な形もそのまま残っています。
長い付き合いなので今は愛着も沸きかわいいメンバーの1匹ですが
普通なら選ばない体形です。
この当時はどんどん新しい金魚を購入し始めていた頃で
売れ残りの2匹を購入した1匹がこの黒ランチュウです。
毎日見ていて分かりませんでしたが大きくなりました。
(写真は1cmグリッドを利用している為それを合わせることで正確な比較が出来ます)

◆背びれ
これは数を見れば分かりますが尖っていたり、他のものを明らかに違うものは奇形です。
去年1匹だけ出たのですが、この事を知らずに見落としていました。
里子に出ていて大きくなってから判り、固体を確認させていただいたのですが背びれ付近の肉の盛り上がりが変で病気みたいに見えるので残さないほうが良いです。
ランチュウとオランダを比べると良く分かりますが、オランダは背びれがある部分だけがそれを支えるように盛り上がります
一方、ランチュウは背びれが無いので全く盛り上がらず滑らかなカーブのみです。
つまり短い背びれがあればその短い部分だけ急に盛り上がるのでかなり見た目が悪くなりますので 万が一、稚魚の奇形の背びれを見て カッコイイ とか カワイイ とか思ったとしても、大きくなると今は無い こぶのような盛り上がりが出るので カッコワル とか カワイクナイ とかになると思うので選ばないほうが良いです。

稚魚の背びれの奇形の例です。このような場合は成長すると変な形になります
(▲参考 雑種2世B)

↓↓↓ その後の選別で考慮するもの ↓↓↓

◆色
最終的に飼うわけなので観賞して楽しめるポイントとして
色や模様は重要です。
1ヶ月程度の初期の段階では無理ですが
徐々に判断できるポイントが出てきます。
去年の例では白い固体は瞬間的に、かつ部分的に黒くなる事はありましたが
赤や更紗と比べて明らかに違うルートで色変わりを完成させます。
例えば、赤や更紗はゴールデンカラーの鱗になり、それが黒くなって、その黒が取れながら下地の色が出てきます。
しかし白の場合は、このゴールデンの時期の直後にいち早くピンクと言うか肌色のような少し赤みが入る白のボディカラーでそのまま色が確定します。
また自分のケースではありませんが透明鱗も見分けやすい特徴があります。
ミルクランチュウやシルクオランダの稚魚の写真を見ていると、その様になる固体の多くが目の玉だけでなくその周り(人間の白目みたいな部分)も黒い
つまり、目全体が黒いケースが多くこれはかなり早い段階からその特徴が出るので区別できます。(もちろん他の色と混合で出る場合です)
残念ながら色が完成するまで更紗か素赤かは判別できませんが、傾向として、更紗のほうが若干早く黒が消えていくようで、素赤のものは最後まで黒い部分が残る傾向がありました。
里子の更紗VS素赤でもこのケースでしたが早く完成した素赤も居たので、最後まで残るのは素赤かな?くらいの印象でした。
また白くなる固体は、かなり小さい時から半透明に見えるので見つけることも出来ますが、光が強いと全ての稚魚が半透明に見えるので
明らかに他が黒い(茶色い)のに1匹だけ半透明に見えればそれは白かもしれません。
去年そうやって集めた稚魚の的中率は50%程度でした。
今年は未だですが、この点も注目していきます。

▲あまりに微妙な差ですがこの後徐々に差が出てきます。
ここまでくれば確実に白です。

◆顔
写真を見ていて思いだしました。
去年稚魚を見て最も心配だったのはリュウキンのような この尖った口(顔)です。
色が出てからもしばらく尖っていて、本当にオランダのようになるのかとても心配でした。
1年経過した今はオランダ系の固体はみんな丸みが出てオランダの顔になりました。
心配されている方は安心してください。
ただしコメット型になった2匹は顔が尖っています。
尾と色以外の遺伝子情報はフナに戻されたようです。

◆見た目以外
餌を食べる上手い下手、糞の量、普段の運動量も考慮すると良いようなので
最後の選別の時は判断材料にしようと思います。
本当はその更に先で顔が出来てくれば好みの顔(表情)で選びたいのですが
これだけは無理です。
この辺になれば選別ではなく、良い金魚を選んで入手するコツやポイント
などを参考にして判断すれば良いと思います。