「温度が上がった晴れの日に餌をやる」YES / NO ?

季節によっては注意が必要な晴れた日の餌やり
どうしてかと言う事を、実際のデータをもとに紹介します。

僕は金魚飼育以外に園芸も勉強中なのですが、金魚飼育とかなり多くの共通点があり、様々なアイデアや飼育のヒントもその知識や経験から得る事が多いです。

しかし、両者が完全に逆の事を常識としている事もあります。
それが”晴れの日”の扱いです。
まず園芸では”晴れの日”は行動を起こすのには良くない日と言う考えがあります。
晴れの日に、苗を植える、室内の植物を外に出す(一時的に出すのはOKです)・・・などはNGと言われる行動で失敗したり植物を枯れさすこともあります。
この場合、園芸では主に太陽の強さや過度の乾燥、及び温度の変化を問題視しています。
光が強すぎて葉が焼けたり、乾燥して根がはらない、温度変化が大きくなる事で弱るという事ですが、
この温度変化は金魚飼育でも注目すべきポイントがあると思うので書いてみます。

ここで金魚の話に戻ります。
冬が終わり春になりかけの時期、
晴れの日に餌をやったり、水換えをするとどうなるでしょう?
日中の最高気温は20℃を超える日も多くとても温かいのですが
この時期の明け方の冷え込みは冬よりはマシですが、決して寝苦しいとか蒸し暑いというような気温ではありません。
以下が最近の外気温のデータの一部です。

つい1ヶ月前は、突然温かくなった快晴の日に
最高気温 22℃、最低気温 -3℃ となり温度差 ±25℃
その直後の普通の曇りで寒い日は
最高気温 15℃、最低気温 2℃ となり温度差 ±13℃

最近では 快晴の日に
最高気温 28℃、最低気温 6℃ となり温度差 ±13℃
同じく直後の 曇りの日に
最高気温 22℃、最低気温 16℃ となり温度差 ±6℃

この2つの時期のグループは1日の違いでこれだけの温度差の違いが出ていること
そしてその違いは
晴れた日は 放射冷却という現象の為
昼の太陽による高温にも関わらず夜は急激に温度が下がりこれだけの温度差が出てしまう反面
曇りの日は 対流という現象の為、
日中は雲で光が遮られ温度が上がらず、夜は雲がフタの役目をするので鍋のお湯のように温度が逃げず対流という現象で夜中に気温が上昇することもあり、昼夜の温度の差が出にくくなります。

結論として
この時期は温度差の激しい晴れの日に餌をやるほうが
転覆病などの原因になる消化不良を起こしやすいので
気温の変化に水温が影響される飼育環境の方は十分に注意してください。
同じく水換えも直後にこれだけの温度変化があるので金魚によっては体調に影響するかもしれません。
いずれの場合も、水が多く入る大きな水槽が温度変化が少なくて安心です。
しかしプラ舟や浅い池のように水深があまり無く上が全て開いている状態だと、水量が如何に多くても、ここでも(晴れでも曇りでも関係なく)放射冷却が働く為、測定してその差が激しいようなら半分だけでもフタをすれば対流するので夜の水温低下は緩慢になります。
勿論、転覆以外ではその程度の温度変化は逆に金魚に適度なストレスを与える(良い事)なので通常はフタなどはしないほうが良いです。
※温度ストレスに関しては最近読んだ論文を後日紹介します。
水槽の話に戻りますが、20リットル以下だと気温に遅れて変動しますが、遅れるだけで1日を終えてみれば気温(部屋に水槽があれば室温)の変化がそのまま水槽の温度変化になる事も多いと思います。

ちなみに上記の最近の温度差±13℃の日に
夕方、通常のエサやりを実施している成魚の中の2匹が、軽く浮かび上がっていたのを見て
この事を書こうと思いました。現在は正常ですが毎回初期症状を見るとヒヤッとします。
その日の水温差は60cm水槽で±5℃、稚魚の居る20リットルコンテナでは±10℃でしたが、さすがに成長途中の稚魚には問題は出ていません。

我々人間にとっては時々朝が寒い程度で、昼は暖かく快適なこの時期ですが
金魚の水槽(ヒーター無し)や、外で管理されている方は
この時期は、餌の消化に関して最も警戒すべきだと思います。
ちなみに真冬や真夏は
変化する日は同じく激しく温度差が出ますが、ゾーンが今のように暑いと寒いの中間ではなく、真冬は寒すぎるゾーン、真夏は暑すぎるゾーンでの変化なので人間も影響を受けるため
多くの方が気づくので、十分に警戒されると思いますので問題は出にくいです。
怖いのは今の時期で、温度を計測していないと
我々は十分に快適なので金魚が過酷な状況でも気付きにくいのでご注意ください。

これまで多くの金魚を転覆病にさせてしまったので、その経験を書くことで
1匹でも多くの金魚が転覆病にせずに済めばいいな
と思いますので後に詳しく書きます。
症状が出たときに有効なリハビリ装置を実験中ですが良い結果が出ていますので、それも間に合えば同時に紹介します。

最後に転覆病になる前の予備軍の見分け方ですが
下の写真は正常な餌食いや空気を吸うときの正常な水面付近での姿勢です。これは、ここでは問題ありませんが、あまり頻繁にこのような空気食いを行うと転覆病になります。
できるだけ餌は沈むもの(沈下性)のものを与えるのが予防策です。
正常な水面付近での姿勢

下のように背びれを水の上に露出するように浮いたり、これよりも頭が下がり、尾びれ側が上がるような姿勢で浮いていた場合は予備軍の可能性があるので気をつけてください。下の写真よりひどくなる場合(横になるとかお腹を上にしている場合)は初期症状ではなく、ほぼ転覆病になっています。
転覆予備軍

「「温度が上がった晴れの日に餌をやる」YES / NO ?」への6件のフィードバック

  1. とても参考になりました。ありがとうございました。

    子供の飼っている金魚がどうも沈めないようで(頑張って泳げば沈めるけど…)、心配になり調べていました。
    丁度、写真のように背びれが水面に着いているような感じです。

    いつもは夜に仲良しのコメットと並んで沈んで眠っているのに、今日は沈めないようで可哀想に思っていました。コメットも沈まない琉金に困っているようにウロウロしていて…。

    でも、今ならまだ間に合いそうです!
    もう一度、他のページも良く読んで、しっかり治します!

    本当に、たくさんの経験と情報を載せていただき、ありがとうございました。

    1. まんまるちゃんさん こんにちは。
      温かいお言葉ありがとうございます。
      三寒四温の時期は金魚にはとても過酷ですので餌だけでなく水質管理にも注意してあげてください。 環境さえ整えば金魚は強くなり問題を回避できる力を得られます。 逆に環境に問題があると、現在のような不安定な温度の時期に問題が出てしまいます。
      間もなく寒くなりその後また温かくなりますが、温度が急に上がるタイミングで何事も無かったかのように普通に泳ぎ始める事があります。 これを見て「治った!」とは思わないでください。 一度出れば3ヶ月は治りませんので、少なくともそれくらいの期間は注意しながら餌の量を調整したり、急に下がった日は1日餌を与えないなどの予防策で対応してください。
      これで乗り切れれば大事には至りませんが、悪化するようなら治療を始める必要が出てきます。

  2. とても素晴らしいサイトなので、お礼だけお伝えしたくて、コメントを入れました。それなのに返信をいただき、今後のアドバイスもいただき、本当にありがとうございます。

    お蔭様で、琉金は回復してきました!

    実は私は金魚の世話にはノータッチでいました(飼い始めた子供と夫が生物係です)。でも、一番長く家にいる私が一番金魚たちを眺めていていたようです。

    私は「金魚は適当に飼っていても長生きするもの」と思っていました。
    昔、プラ水槽で、水替えをせずに減った分だけ足して金魚を飼っていました。エサも装置も無し。それでも、ずっと元気だったんです(真緑の水面から赤い背中を時々見るだけでしたが…)。今思えば、「青水」だったんですね。

    その頃「金魚は丈夫だけど、面白くないペット」と思っていたのですが、琉金とコメットが仲良しな様子を見て「金魚って意外と可愛い!」と思うようになりました。でも、夫たちが世話をする約束だったので、手出し口出しをしなかったのですが、いざ目の前で弱っている姿を目にしたら、心配で仕方なくなってしまい、こちらのサイトにたどりつきました。

    子供達にエサやりを禁止し、パクパクしないように人が立つと「エサをもらえる!」と反応するところの視界を遮り、水替えをし、絶食して様子を見てました。今日の昼過ぎから元気になりました。昨晩は、琉金は沈むことができず、時々体が流れては目覚めてしまっている感じで、このまま弱ってしまうのではないかと心配で仕方ありませんでした(薄暗い中、夜中に何度も、金魚の視界に入らないようにコッソリと様子を見ていました)。

    まだ、少し、コメットよりも体が安定していない感じがしますが、夜になっていつもの場所で二匹でいつものようにじっとしています(落ち着いて眠っているのだと思います)。

    自分が思っていたよりも、この二匹を大事に思っていた自分に気が付いたので、これからはエサあげや水替えを私も管理して、元気に長生きさせたいと思います。

    持病があると思って、金魚の様子を見ながらエサをあげるようにしたいと思います。今まで、あまりにも無頓着でした。家族で反省しています。

    ココア浴など奇抜?な方法や、金魚がストレスを強く感じそうな方法は出来るだけ避けたかったので、本当にとても参考になりました。ありがとうございました。

    まだ、サイトはを読み切れていないのですが、しっかりと読んで、参考にさせていただきます。

    本当にありがとうございました。これからも、このサイトがたくさんの金魚とその飼い主さんを助けてくれるとことを願っています。

    長くなってしまいましたが、お礼とご報告まで…。

    1. まんまるちゃんさん こんにちは。
      丁寧なコメントありがとうございます。

      寒くなりましたので、琉金が心配ですね。現在のように寒くなるとまた悪化するかもしれませんが、その場合は餌を控える事で何とかやり過ごしてください。 悪化さえさせなければ天気予報では26日の昼以降に温度上昇があるようですので、それ以降のタイミングで回復させられます。 勿論、その時も暖かくなった初日は餌少な目で様子を見て次の日に元気に泳ぐようなら徐々に増やしてあげてください。 その後は調子を崩さない限り定量を毎日欠かさず与えてあげてください。 定期的な水換えもお忘れなく。←コレは旦那さんとお子さんが担当ですね。

      僕はこの1年ほどで飼育法をかなりシンプルにしました。ですので古い記事は現在とは違う考えで書いているモノもありますので新しい記事を重視してください。 時々気が付くと書き直すようにしてますが記事が増えすぎて修正が追いつきません。 

      僕の失敗談を反面教師として皆さんの金魚が同じ目に合わないようにしていただくのがこのブログのコンセプトですが、現実にはそうは行かないように思います。 つまり、ある程度の失敗は各飼育者さんが経験されないと身に付かないように思います。 他の魚なら上手くいくかもしれませんが、金魚はとても強い魚なので、多少間違った飼育をしていても何とか生き延びてしまいます。 でも間違ったまま飼育を継続すると最後には病気と言う形でその間違いのツケを払わされます。 それは1年、2年の歳月を経て起きますので愛着が出た頃に起きる悲しい出来事になります。 僕の場合、その多くは転覆病と言う形で出てしまいこれまでに数多くの大切な相棒達が死にました。

      飼育者の性格や生活環境も金魚のコンディションに大きな影響を与えますので飼育方法という意味では無限の選択肢があり、無限の答えがあると思います。その為、ここには全ての方々に対して無条件に適用できるような答えはありません。 ここにあるのは ”考えるきっかけ” のような何かだと思います。 それが誰かの金魚を救うチャンスを生み出せれば・・・これまでに僕の下で死んでいった多くの相棒の供養になると思って書いています。

      改めまして、温かいコメントありがとうございました。
      これからも宜しくお願いいたします。

  3. 以前、不沈気味の琉金のことでアドバイスをいただきました。
    その節は、ありがとうございました。
    あれから4ヶ月過ぎましたが、お蔭様で、その後、琉金のウキの状態は良いようで、水槽のどの高さでも落ち着いています(ヒレに頼らず浮いたり沈んだりしているように見えます)。

    ただ、二ヶ月ほど前に水質がひどく悪化したらしく(上部フィルターの問題からでした)、急に、金魚たちの元気がなくなってしまいました。琉金もコメットも水底でじっとしていて、エサも積極的に食べなくなってしまいました。フィルターの問題は解消し、水替えをしましたが、水替えの二日後にはまたぐったりした感じになってしまい、琉金は粘膜で白く縁どられてしまいました。
    水は透明で綺麗に見えましたが、雑菌か寄生虫が大量繁殖してしまったのだと思います。

    金魚部さんの記事の中で、この時期に水槽を完全にリセットする内容を読んだことがあったので、我が家でもフィルターを分解清掃し、ジャリを洗い、水もギリギリまで交換しました(金魚が大きくて、傷つけずに水槽から出す自信がなかったので、金魚を同じ水槽内に置いてできるだけ綺麗にしました)。

    しばらくは水交換が大変でしたが、今はとても元気にしています。よく泳ぎ、いつも「エサくれ」アピールをしてきます。うちの金魚たちは飼育し始めて5年経過しましたが、まだまだ元気に長生きして欲しいと思っています。

    金魚部さんのエサの話の中で、浮上性の餌を湿らせて沈下させている内容があり、琉金が不沈になって以降そのようにして餌を与えています。それで気が付いたのですが、うちの琉金は浮いている餌を食べるのは本当は得意ではなかったようです。沈んできた餌を嬉しそうに食べています。

    いろいろと気づかずに、5年間飼っていましたが、病気になって以降、金魚を眺め、色々な発見がありとても楽しいです。

    気になることがある都度、サイトを拝見しています。
    正直、面倒臭がりの私には合わないものもありますが、逆にそんな私に向いていると思うものもあり、本当に参考になります。
    たんさんの内容があるので、我が家の状況や金魚の状態に照らし合わせて色々と推測し検討できるので、とても助かっています。

    これからも、金魚部さんのサイトにはたくさんお世話になると思います。
    本当にありがとうございました。これからもよろしくお願い致します。

    1. まんまるちゃんさん こんばんは。
      凄く機転がきく方なんですね。
      僕なら死なせていたかもしれませんが、そんな僕が書いた記事が役に立ったなら本当に嬉しいです。
      自分が死なせた命の分、誰かの金魚が生き延びて欲しいと思っていますので本当にありがたい事です。

      5年経過ならあと5年は生かせたいですよね。丸手は6年から8年が寿命と言う説もありますが、あくまで平均寿命なので30年以上生きた例もあるなら 僕は、せめて10年は生きて欲しいです。 人間と同じで若いうちは暴飲暴食何のそのですが、徐々に抵抗力や免疫力が落ちるので僕は5年以上飼育している金魚にはアカムシなどを与えるのをやめる事にしました。 餌も時々与えるほうれん草やグリーンピース以外は、人工餌を無理なく食べる体重の0.2%くらいに控えて与え、おじいちゃん達には変化の少ない地味な毎日を過ごさせています。 温度変化は金魚を強く維持する重要な要素なので、そこそこ与えていますけど。 現在は6歳魚の黒ランチュウと 5歳魚のデカブツを筆頭に高齢化してきた金魚を如何に病気にせず元気に長生きさせるか?悩みながら模索中ですが、過保護にしすぎても弱るので 丁度が何処なのか?探しています。

      現在、2つほど 水が腐る事に関連した記事を書いていますが、紙一重のような瞬間がありますね。 餌の量にしても、水換えのタイミングにしても・・・ギリギリセーフとなる場合もあれば、金魚を治療しないといけない場合もあります。
      まあ治療で回復する限りは僕的にはセーフなんですが、金魚からすれば「ええ加減にせえよ!オッサン」「1回で学べ!」と思っていると思います。

      これまでは夏忙しく秋手前で時間が出来る事が多かったのですが、現在仕事の切れ目で少し時間があるので真夏に立ち上げ実験とかしてみたところ、秋とは大きな違いがあり驚きました。 この時期は一瞬で勝負が決まるので油断禁物ですね。

      > 気になることがある都度、サイトを拝見しています。
      ありがとうございます。
      実は最近色々な事を学びましたのでコロコロと方針転換しているので古い記事などは真逆の方向で書いているものも多く書き直さないといけませんがなかなか手が回りません。 極力修正するようにしていますが、疑問や矛盾があればお気軽にご指摘ご質問ください。

      こちらこそ、宜しくお願いいたします。

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